2020 Fiscal Year Research-status Report
事業継承における私立幼稚園園長のリーダーシップの構造化に関する研究
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20K13956
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
上田 敏丈 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (60353166)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 私立幼稚園 / 園長 / 事業継承 / SCAT / TEA |
Outline of Annual Research Achievements |
保育の質向上を考える上で園長のリーダーシップがどのように発揮されるかは重要な研究課題である。中でも私立幼稚園は、経営者である園長のリーダーシップが園の運営や経営を決定づける。申請者はこれまでブラックボックスであった私立幼稚園の事業継承に着目し、その際に園長がどのようにリーダーシップを発揮しているのかを明らかにした。この研究では保育経験の無い、1法人1園の私立幼稚園園長のみであったことが限界であった。 そこで本研究では、これらの成果を発展させ、園長になるまでのキャリアなどの社会的背景と、園がある地域などの文化的文脈とを軸に、事業継承のプロセスで発揮される私立幼稚園園長のリーダーシップについて明らかにする。そのために、異なる社会的背景、文化的文脈の園長約30名にインタビューを行い、SCATとTEAを用いた質的分析を通して検討する。 令和2年度では、インタビュー調査を予定していたが、コロナ禍の対応のため、1名のインタビュー調査を行った。インタビューは、概ね60分程度であり、私立幼稚園園長となるこれまでのキャリア、現在の仕事内容、幼稚園の運営、経営についての項目について聞き取りを行った。大規模法人の事業継承者であるA氏は、幼稚園事業について、学校法人としての基本となる位置付けであり、法人理念の根幹であること、そのため、現在は日々、幼稚園へ園長として勤務していた。一方で、経営者としては、法人としての経営状況から、幼稚園事業を今後、どのように判断すべきかの課題も浮き彫りになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度はコロナ禍の中、インタビュー調査の日程調整が思うように進まず、データ収集に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、引き続きインタビュー調査を行っていく。特にzoom等を活用して、非対面型のインタビュー調査も検討する。
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Causes of Carryover |
昨年度はコロナ禍のため、予定していた旅費の使用が殆ど実施することができなかったため。またそのために研究自体についても、若干の遅れが認められる。
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