2022 Fiscal Year Research-status Report
事業継承における私立幼稚園園長のリーダーシップの構造化に関する研究
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20K13956
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
上田 敏丈 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (60353166)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 私立幼稚園 / 事業継承 / リーダーシップ |
Outline of Annual Research Achievements |
保育の質向上を考える上で園長のリーダーシップがどのように発揮されるかは重要な研究課題である。中でも私立幼稚園は、経営者である園長のリーダーシップが園の運営や経営を決定づける。申請者はこれまでブラックボックスであった私立幼稚園の事業継承に着目し、その際に園長がどのようにリーダーシップを発揮しているのかを明らかにした。 本年度では、私立幼稚園の事業継承のタイプに着目をした。幼稚園において事業継承をする上では、多様な課題があり、継承者のタイプによって、その意識も変化することが想定される。これまで事業継承に関する研究は、企業では数多く見られるものの、私立幼稚園に関する事業継承の研究はあまり見られない。そのような中、園長等管理職の園運営に対する理念や改革への信念が園づくりの支えとなっていることや、園長自身の考えや園運営が、教育・保育の質や職場環境を左右するため、重要であることが示されている。 私立幼稚園のファミリー・ビジネスにおける先導的・実質的・制約的事業継承の3 つのタイプに着目し、私立幼稚園園長の事業継承に対する意識や課題について明らかにすることを目的とした。全国の私立幼稚園への質問紙調査(回答数861)から、血縁関係のある場合、幼い頃から園を引き継ぐ意識があること、継続して事業を継承したい意識が親子ともにあること、継承者のタイプによって、継承で大事にしたいことが異なっていることを明らかにした。さらに今後、インタビュー調査等を行うことで、事業継承における意識にアプローチしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ等の対応により、インタビューが遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度からコロナが五類に変更されることで、フォローアップインタビューの実施が可能となり、また、最終年度として研究のとりまとめを行う。
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Causes of Carryover |
昨年度は、コロナ対応のため十分な調査を進めることができなかった。また予定していた国際学会等もすべてオンラインであったため、執行計画にずれが生じた。これらの国際学会発表を次年度執行する予定である。
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