2022 Fiscal Year Research-status Report
養育者のアタッチメント・スタイルを介入ポイントとした子育て支援アプローチの検討
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20K13959
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
岩崎 美奈子 早稲田大学, 総合研究機構, 次席研究員(研究院講師) (40846888)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アタッチメント・スタイル / 育児困難感 / 自閉スペクトラム症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、養育者のアタッチメント・スタイルに焦点を当てた子育て支援アプローチを提案することを目的としている。特に、子ども虐待のリスクである育児困難感を抱きやすい、育てにくい子どもを持つ養育者への支援に焦点を当てている。 本研究では、(1)養育者のアタッチメント・スタイルと育児困難感や子どもの心理社会的適応の関連を検証することにより、養育者のアタッチメント・スタイルが親子に与える影響を実証的に明らかとすること、(2)養育者のアタッチメント・スタイルを簡便にアセスメントするためのチェックシートの作成を試みること、(3)相談機関を訪れる養育者のアタッチメント・スタイルと支援内容および経過を検証することによって、養育者のアタッチメント・スタイルに即した支援アプローチを提案したいと考えている。 2022年度は、新型コロナウイルス感染症の影響によりスケジュールが後ろ倒しとなった関係で、2021年度に実施予定であった(1)養育者のアタッチメント・スタイルと育児困難感や子どもの心理社会的適応の関連を検証するための調査を実施した。 親子へのインタビュー調査及び質問紙調査の結果、抑うつ傾向の高い母親は肯定的な養育が困難になる可能性と、非安心型のアタッチメント・スタイルである母親は抑うつ傾向になりやすいことが示された。したがって、母親のアタッチメント・スタイルをアセスメントすることは臨床的意義が高い可能性が示唆された。 2023年度は、引き続き感染症予防対策を講じながらリクルート及び調査を行い、特に(3)について取り組む予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響により、当初予定していたリクルート先の機関が休止となったため、リクルート活動および調査実施に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイル感染症等の影響により対面での調査実施が叶わない場合には、オンラインによる調査を実施するなど工夫をしながら、リクルート及び調査を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響で、当該年度に調査予定の機関に出向くことが叶わず、次年度に延期となったため、次年度使用額が発生した。 次年度使用額は、昨年度出向くことのできなかった調査協力機関への旅費や、オンラインでの実施環境を整える費用にあてる予定である。
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Research Products
(1 results)