2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of an "Active Lesson Program" that enables simultaneous improvement of physical activity and academic performance
Project/Area Number |
20K13966
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
喜屋武 享 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 助教 (40845343)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 体力向上 / 学力向上 / 認知機能 / ヘルスプロモーション / 小学生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,教科学習中の一部の時間に学習を含む身体動作を取り入れたアクティブ・レッスン・プログラム(以下,ALP)を開発し,日本の学校教育における実施可能性および効果を検証することである。身体活動量を主要評価項目として,体力・運動能力,学力,実行機能,学習行動への波及効果を検討することとした。この他,教員・児童によるプログラム評価および長期的実践における課題とその解決方法に関するフィードバック評価を実施し,ALPの波及可能性についても検討するものである。 2021年度は,小学校教諭とのプログラム内容の検討,対象校のリクルートおよびベースライン調査を実施し,合わせて,身体活動と認知機能との関連についての文献レビューを行った。 小学校教諭とプログラム内容を検討する上では,2020年度に申請者が実施した系統レビューおよび算数におけるALPの活用例を参考に,他教科でのALPの可能性についても議論した。教諭の受容度は高く,ALPの広域展開の可能性も見出すことができた。 文献レビューでは,幼少期の運動実施状況と後年の認知機能との関連に着目して先行研究のレビューを行った。この分野のいくつかの後ろ向きおよび前向き研究が,早期の身体活動によりその後の人生の認知機能に利益をもたらす可能性があることを示唆しており,包括的認知機能,処理速度,記憶,反応抑制,ワーキングメモリなど認知機能の広い側面で報告されていた。この正の関係が認知機能評価時の年齢に関係なく観察されたことは,身体活動による認知機能への効果が生涯を通じて持続する可能性を示している。身体活動が早い時期に行われるとこの関連性が強くなる可能性も示唆されていることからも,ALPにより子どもの身体活動を促進させることが,生涯にわたって認知機能を良好な状態に保つ好機となる可能性を見出すことができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の蔓延に伴う行動制限により,プログラム開発の協力者として参画してもらう小学校教諭のリクルートが難航したため。
|
Strategy for Future Research Activity |
プログラム開発に係るオンライン協議を継続して進める。
|
Causes of Carryover |
介入の実施と追跡調査のために使用する。
|
Research Products
(8 results)