2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of VR Teaching Materials and Verification of Its Effect in Physical Education Dance
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20K13980
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
薄井 洋子 宮城大学, 事業構想学群, 助教 (50756046)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ICT教育 / ダンス / 教科教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、中学保健体育科体育分野ダンス領域(以下、体育ダンス)では、その指導法の開発、また、「主体的・対話的で深い学び」の促進、さらには「ICTの効果 的な活用法」の検討が求められている。また、学校教育においては、積極的なICT活用が求められている。しかし、これらは、全て教員が生徒にダンスを教える際に活用しているものであった。特に教員からは、「現代的なリズムのダンスの動きがわかりやすい教材」や「様々な角度から動きが見られる教材」が求められておりそれらを満たすICT教材の作成も急務である。 これまで代表者はモーションキャプチャを用いたダンスの学習支援を行ってきた。モーションキャプチャで計測した動きをもとに作製したCGアニメーションをダンスの練習に活用することで、その技術の向上が図れないか検討してきた。その結果として、ビデオ等で撮影した自分の動きよりも、CGアニメーションは、見るべき動きのポイントが明確になり、修正すべき点に容易に気がつくことがわかった。さらに、CGアニメーションの活用は、上達にも寄与することもわかった。このことは、体育ダンスへも応用が可能であると考えられる。 一方で、これまでの代表者の研究ではCGをタブレットPCやノートPCの画面で表示させていたため、初心者にとっては画面の動きと実際の動きを結びつけて考えることが難しいという課題が挙げられた。ダンスの様子をCGアニメーションかつ実物大で観察できる教材があれば、筆者のこれまでの研究の課題が解決され、よりダンスの学習に役立つのではないかと考える。そこで本研究では、 ICT、特に実物大でCGを観察可能であるVRを活用した、ダンスの教材開発とその効果の検証を目的とする。令和3年度はVRダンス教材内で使用する予定のCGを作製した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、実践が予定通り実施できずやや遅れている。現在は、研究協力体制を整えなおし、令和4年度中には実践できるようにしていく。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでも体育ダンスに関する様々な調査がなされてきているが、VRを活用したダンスの支援に関する調査は多くはない。そこで引き続き実際にVRをダンスの練習場面で活用しながら効果や問題点について検討していく。また、VRを活用した授業の実施に向けて、体育ダンスにおけるVR教材の活用法や効果・問題点について明らかとする。VRの実現については、本研究では見本となるダンスの上達者のCGアニメーションを作製し、VR教材化することで生徒にダンスの練習場面で活用してもらう予定である。 代表者のこれまでの実践・研究成果をもとに令和3年度は体育ダンスのVR教材内で使用する様々なCGを作製した。今後その作製したVR教材を実際にダンスの練習の場で学習者に活用してもらいながらVR活用の効果や問題等について明らかし、効果的なVR教材の授業モデルを考案する。 さらに状況次第では、実際にVR教材をダンスの練習場面で長期に活用してもらいながら効果や問題点について検討していく。例えば、VR教材を「活用する・活用しない」グループ等で比較することによって、VR教材がダンスの上達に寄与するのかどうかについて明らかにする。上達度について練習前後でモーションキャプチャを行い、そのデータと比較することで明らかにする。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により、国内・国外での研究発表の機会がなかったため予算の次年度使用が生じた。令和4年度からは、令和3年度に作成したダンス教材を実際のダンス学習の場で活用してもらい、その効果を明らかにしていく。さらに、オンライン等での学会に参加することで研究発表の機会を増やしていく。
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