2021 Fiscal Year Research-status Report
健康科学の視点からみる小規模特認校が有する教育的意義の発信
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20K13982
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
塚本 未来 東海大学, 国際文化学部, 講師 (70548734)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 小規模特認校 / 体力づくり / 教育課程 / QOL向上 / 少人数教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症の流行によって、予定していた本調査について、大規模調査を行うことができなかった。全国的な「まん延等防止措置」により学校施設への訪問が制限されてしまった。合間を見て、生活習慣調査を行い、子どもたちの日常の生活習慣について調査した。 2021年度は、昨年度からの見送りしていた予備調査の一部である生活習慣調査を実施し、全体的に望ましい生活習慣の定着が期待できた。対象児童は、校区が指定されていないことから、徒歩以外の方法(バス・地下鉄などの公共交通機関利用)での通学であること、通学時間が通常区域の学校よりも長いこと(自宅から学校までの片道の通学時間は、小学校低学年(1年生~3年生)はおおむね40分、高学年(4年生~6年生)はおおむね60分以内)により、起床時刻や朝食時間が早く、朝食摂食率も高い特徴が挙げられる。このような特徴が規則正しい生活習慣へと結びついている可能性が考えられる。スクリーンタイムが平日、休日ともに 90 分以上の児童では、90分未満の児童よりも、就寝時刻、起床時刻が遅く、1週間の生活リズムが日常的に夜型へ移行していることが考えられる。小規模特認校が展開する独自カリキュラムと健康指標との関連について、本調査に向けて被験者数の増加や調査項目の検討を行う予定である。体力・運動能力テストについては、予定通り実施することができデータの蓄積を行うことができた。また、起床時体温を測定する体温計の不足は解消され、本調査に向けて物品を準備することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度も新型コロナウイルス感染症の流行によって、小学校内での感染症対策を厳しくする中、研究計画で予定していた被験者数の確保は難しく本調査を送りせざるを得ない状況であった。児童・保護者への調査として、安心安全を優先している学校現場において遠慮すべきと判断した。こうした状況下における研究上の制約として、「まん延等防止措置」の合間を見て、少人数での予備調査を行い、今後の研究分析に必要な情報を得ることに努めた。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、小規模特認校における教育カリキュラムの実態を把握するため、当初から予定していた生活習慣状況調査、体力・運動能力、活動量系による身体活動量、自律神経系活動、起床時体温の評価から、健康状態に及ぼす影響を検討する。被験者数を確保し、小規模特認校の実態を比較・考察する。 新型コロナウイルス感染症による影響は、今後もある程度継続するものと考えられるが、研究対象校とともに感染症拡大防止に最大限配慮しながら、安全・安心を第一に本調査の実施を計画し、研究を進める。
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Causes of Carryover |
実施予定であった本調査の延期や参加予定していた学会等がオンライン開催となり、物品費や旅費の支出がなくなったため次年度の使用額が生じた。このため、延期している調査および学会大会への参加等、情報収取の経費として次年度に支出する予定である。
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Research Products
(1 results)