2022 Fiscal Year Research-status Report
古典教育における主体的・対話的な学びを実現するための教材・授業の研究
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20K13986
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Research Institution | Ferris University |
Principal Investigator |
井内 健太 フェリス女学院大学, 文学部, 准教授 (50825552)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 国語教育 / 古典教育 / 学習指導要領 / 主体的・対話的で深い学び / 教科書研究 / 伊勢物語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、高等学校における新学習指導要領のもとでの古典教育のあり方について、教材及びそれを用いた授業の観点から明らかにする。また、「主体的・対話的で深い学び」を古典教育で実現させるうえで、どのような教材のあり方が可能かについても考察している。
今年度は、前年度に引き続き、新たに発表された「言語文化」の国語教科書の調査を行った。各教科書会社に収録されている古典教材についての調査を行い、採録状況の確認、旧版の教科書との比較などを行いながら、新しい授業実践がどのように目指されているのかを確認した。また、近時に発表された古典教育の成果を博捜しつつ、「主体的・対話的で深い学び」を古典教育の中で実践するモデルを模索した。 この間の成果として「高等学校国語「言語文化」における教材として『伊勢物語』の研究:六段を中心に」(フェリス女学院大学文学部紀要58号、2023年3月)を発表した。拙稿では、『伊勢物語』の六段(芥川章段)を主に取り上げ、旧科目「国語総合」のそれと比較し、「言語文化」教科書にみられた新たな取り組みについて調査した。また、先行する教材研究及び発表された優れた授業実践について踏まえながら、本教材の授業における要点を改めて確認し、「読み比べ」や「創作」などの言語活動を取り入れた授業実践の可能性について論じ、定番教材として扱われている本教材が有する課題とその教育的意義について再考した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
この期間では、新カリキュラムとなる国語科の高校1年生科目「言語文化」の教科書が発表され、調査することができた。これにより、本研究の主目的である、新学習指導要領における古典教材のあり方について、その大部分を見通すことができた。その成果の一端として、『伊勢物語』の教材研究について論文を発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに新たに発表される新科目「古典探究」の教科書について調査を行うことを第一とする。旧科目教科書との比較から、新たに目指されている授業実践のあり方を調査したい。 また、ここでは特に『源氏物語』を中心に取り上げる。すでに定番とされている教材を新たな角度から見直すことや、これまで教材として取り上げられてこなかった箇所の教材としての可能性を追究することなどをして、新しい国語教育における古典教材としての意義について再考する。
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Causes of Carryover |
購入を目論んでいた資料(学習指導書)が購入できないものであり、コロナ禍で行動に制限がかかったこともあり、研究費に余剰が生じた。 次年度は節約された助成金をもとに、国語教育学・国文学の資料のうち、当初入手する予定に組み込んでいなかった近年に発表されたものを中心に購入し、研究に活用する予定である。
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Research Products
(1 results)