2022 Fiscal Year Research-status Report
日米比較を通した幼年期の創造的美術教育モデルの構築
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20K13987
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Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
渡部 晃子 帝京科学大学, 教育人間科学部, 助教 (40613493)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 創造性 / 創造性研究 / 幼年期 / 芸術教育のカリキュラム / 教育方法 / アメリカの芸術教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究に基づき創造性研究の系譜をまとめ、考察を行った。このことにより芸術教育における創造性についての定義及び位置づけをより明確化することができた。 先行研究では創造性のタイプについての分類、評価、創造性の成長発達等々の様々な観点から明らかにされている。特に創造性研究の系譜の中で創造性が特殊な個人のものではなく、社会的性質をもつものであるという認識は、創造性の育成に大きな影響を及ぼしたものと考えられる。 一方、芸術教育においては創造性の育成は不可欠でありながらも、時代や環境の影響を少なからず受けている側面があることを1960年代の芸術教育の動向から確認した。また創造性の成長発達についてはヴィゴツキーの理論を芸術教育のカリキュラムに応用していく可能性を見出した。芸術教育において創造性の下敷きとなる想像(イメージ)の豊かさをどのように育成していくのかは今後の大きな課題といえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アメリカの創造性教育の理論と実践について文献調査を進めることができたものの、COVID-19の為、研究計画の変更による遅れは取り戻せておらず、特に実践事例の収集は十分ではない。引き続き文献調査を中心に実践事例の収集を重点的に行いたい。
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Strategy for Future Research Activity |
主に幼年期に焦点を当てて芸術教育における創造性育成の理論と実践および子どもの模倣について先行文献の調査および学会発表や論文の執筆を行う。必要に応じてフィールド調査またはアンケート調査等を実施する。
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Causes of Carryover |
学会および研究会はオンラインで実施されており、学会参加にあたって経費がかからなかった。また渡米における調査も想定してきたが、研究の遅れがあり、実施に至らなかった。令和5年度は引き続き文献調査を進め、実践事例の収集やフィールド調査等も検討する。それらの文献費、交通費、論文執筆費用等に使用する。
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