2021 Fiscal Year Research-status Report
地域連携協働による実践的防犯教育プログラムの開発と検証
Project/Area Number |
20K14040
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
木村 佐枝子 常葉大学, 健康プロデュース学部, 教授 (80410497)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 安全教育 / 防犯教育プログラム / 防犯意識の向上 / 産学官連携 / 防犯プロジェクト / 防犯アプリ「歩いてミイマイ」 / フィールドワーク / グループワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
1.大学生対象プログラム:「安全教育学」授業において、防犯に関する授業を実施し、香川大学開発防犯アプリ「歩いてミイマイ」を活用したフィールドワークを実施した。フィールドワークでは、静岡県警より活動の助言をもらい、NTTドコモ東海より、タブレット・スマホ端末の無償提供を受け実施した。(浜松市デジタルスマートシティ事業を活用)フィールドワーク後は、活動報告会を行い、全体で活動の成果の共有を行った。また、活動前後において、防犯意識の変化をみるために、防犯意識尺度等の学生対象のアンケート調査を実施した。 2.小学生対象プログラム:モデル校において、4年生担任と2022年度実施の防犯プログラム(萩っ子セーフティキッズプロジェクト/HSK)についての打ち合わせを半年かけて開催し、協働で防犯プログラムを作成した。また、2022年度開催のプログラムに先立って、事前授業を開催し、グループワークを行った。事前事業では、児童に今後2年間のプログラムの説明を行い、防犯プロジェクトに向けた導入授業を行った。導入授業では、静岡県警が示しているモデル校周辺で起こっている声掛け事案を活用し、その現状を児童に知らせるとともに、大阪教育大学チーム開発のe-learning教材を活用し、危険な場面想定に対し、YES・NOで回答し、「あなたならどうしまうか?」を付箋に記入し、グループで意見をまとめ、意見を共有した。活動の前後において防犯意識尺度等のアンケート調査の実施、感想文を書いてもらった。 3.学会発表①社会貢献学会,第12回大会,神戸学院大学(オンライン)2021年12月、②日本安全教育学会第22回東京大会,国立オリンピック記念青少年総合センター(オンライン),2021年10月 4.論文投稿 ①NGO活動研究(NERC JOURNAL)第21巻第2号1-11,2022年3月、②社会貢献学会(投稿中)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍の影響は多少あったが、大学生対象のプログラムが実施できたことおよび小学生を対象としたプログラムの事前授業を実施できたことで、今後2年を見通した計画を構築できている。また、関連学会での発表、論文投稿も進められており、順調に研究を推進することができている。研究を進めていく中で教育委員会、モデル校、アプリ提供(香川大学)、県警、企業(NNTドコモ)等、産学官が連携したプログラムの展開ができており、十分な研究成果を残せると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
1.大学生対象プログラム:2022年度も同様のプログラムを実施する計画である。2年分のデータ比較も検討する。 2.小学生対象プログラム:1年間の計画ができあがっているため、計画通りのプログラムを実施する準備が整っている。 3.学会発表:関連学会での発表準備を行っている。 4.論文投稿:学会発表をもとに論文執筆を行い、投稿する準備を行っている。 研究推進のための連携も2021年度同様に関係性を構築できている。
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Causes of Carryover |
今年度実施の1.学生対象プログラムでは、タブレット端末の購入を検討していたが、NTTドコモ東海との連携により無償提供を受けたことから、購入に至らなかった。次年度、小学生対象プログラムが始まるため、次年度に購入検討することになった。新型コロナウィルス感染症の影響により、防犯アプリ開発者との連携はオンラインで行ってきたが、細かい内容や運用についての打ち合わせが年度末となったため、タブレット端末の導入は次年度に持ち越し、十分に検討を重ねた上で導入することとした。また、アンケート調査の分析が今年度、間に合わず、次年度予算で執行することとなったため、次年度に改めて計上することとした。 学会発表に伴う旅費を計上していたが、新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、予定していた学会発表はすべてオンライン開催となったため、旅費の使用には至らなかった。次年度、対面での開催に備えて、学会発表にかかわる旅費を計上することとした。
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