2020 Fiscal Year Research-status Report
ASD児における自他理解の枠組みを用いた社会的相互作用の解明
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20K14044
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
鈴木 徹 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (10735278)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 自閉症スペクトラム障害 / 社会的相互作用 / 自己理解 / 他者理解 / 自他理解 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、学齢期のASD児における社会的相互作用の問題行動に至るまでのプロセスを自己理解と他者理解を融合した自他理解の枠組みから解明することを目的とした。当初の計画では、令和2年度は、特別支援学校に在籍する知的障害のある児童生徒とASDのある児童生徒を対象に、自己理解と他者理解、自他理解に関する課題をそれぞれ実施し、課題成績を比較し、傾向を整理する予定であった。先行研究では、自他理解課題の対象は定型発達の成人が多く、本研究の射程である学齢期のASD児に対する課題として適当ではない可能性があった。そのため、課題における説明文を見直したり、4コマ漫画を作成し場面の理解を促したりするなど、課題の見直しを行った。今年度中に予備調査を行い、課題の妥当性を検証した上で、複数の特別支援学校を対象に本調査を実施する予定であった。しかしながら、新型コロナウイルスの影響により、予備調査・本調査ともに実施することができず、計画を大幅に遅らせなければならなくなった。令和3年度は、複数の特別支援学校を対象に予備調査及び本調査を行う予定である。それらのデータをまとめ、学術雑誌に論文を投稿する予定である。加えて、課題場面と学校生活場面のパフォーマンスの質的差異を検証するために、複数事例を対象として参与観察及び各種課題の定期的実施、担任へのインタビューを行うことで、対象事例の経年変化に関して多角的に検討を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響により、予定していた調査を全て中止せざるを得なかった。 次年度は感染状況を見極めた上で調査を実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
調査を予定している特別支援学校と連携し、感染症対策を徹底した上で実施可能な環境を整備する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響により、予定していた国内・国際学会に参加できなかった。次年度は状況を鑑みて学会に参加するとともに、調査等に必要な物品を購入する予定である。
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