2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of the educational program to improve rehabilitation therapists' ability to build a sympathetic relationship with clients
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20K14100
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
篠原 和也 常葉大学, 保健医療学部, 准教授 (20805775)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | リハビリテーションセラピスト / 評価尺度 / 対象者 / コミュニケーション / 介入 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,①フィールドワークから,セラピストが対象者と良好な関係を作るプロセスを明らかにすること,②対象者との良好な関係作りに必要なコミュニケーションスキルについて,セラピストが内省できるツールを新たに開発すること,③このツールを新人セラピストに適用した臨床教育を試行することを主旨としている. 2021年度は,①フィールドワークから,セラピストが対象者と良好な関係を作るプロセスを明らかにした「リハビリテーションセラピストが対象者と信頼関係を形成する行為のプロセスに関する質的研究」が完了し,論文掲載に至った. また,②対象者との良好な関係作りに必要なコミュニケーションスキルについて,セラピストが内省できるツールを新たに開発する研究として,「Communication and intervention skills assessment in clinical setting(以下,CISA)の開発ためのデルファイ法を用いた内容妥当性の検討」に着手した.理学療法士17名,作業療法士16名,言語聴覚士9名の専門家を対象に全3回のアンケート調査をWeb上で実施し,CISA案の各質問項目に対する同意の程度や指摘を得て内容を改訂し,同意基準を満たすか確認した.調査は,2022年1月に完了した.その結果,3回の調査の有効回答率は100%となり,80%以上の同意基準を満たした54の質問項目が選出された.豊富な臨床経験に基づく専門家の知見が反映され,かつ,質問項目別およびツール全体の内容妥当性を担保したCISA案が完成した.この内容を,2022年日本作業療法学会に演題登録し,リハビリテーション関連誌に論文投稿を完了した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度に計画していたDelphi法を用いてCISA案の内容妥当性を検討する研究については,2021年度中に調査を完了した.現在,リハビリテーション関連誌に論文投稿したことから,2022年度中の論文掲載を目指したい. 2022年度は,当初の計画に基づき,Communication and intervention skills assessment in clinical setting案の信頼性と妥当性を検討し,評価ツールを開発する研究を行う.今後,所属機関における研究倫理審査の申請を行い承認を得て,開始する.
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の流行による影響を回避すべく,通信技術を駆使して,2022年度に計画している評価ツールの開発のためのデータ収集と分析を,年内に完了することを目指したい.2022年度内を目標に,学術集会への演題登録や研究論文の投稿を進めていきたい.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の全国拡大により,参加予定であった学会が中止またはウェブ上での開催となり,計上した通りの旅費を使用できなかったことが理由である.当該助成金については,2022年度に行う評価ツールの開発に必要な研究協力者への謝礼(クオカードの購入)に使用することを計画する.
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