2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of the educational program to improve rehabilitation therapists' ability to build a sympathetic relationship with clients
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20K14100
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
篠原 和也 常葉大学, 保健医療学部, 准教授 (20805775)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | セラピスト / 評価尺度 / 対象者 / コミュニケーション / 介入 / 臨床適用 / 教育プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
原著「理学療法士,作業療法士,言語聴覚士の臨床能力および技能を測定する評価ツールに関するナラティブレビュー」が,2023年12月にリハビリテーション関連誌に掲載された. 「臨床リハビリテーション場面におけるクライアントとより良い関係を形成するためのコミュニケーションと介入技能評価の開発」を2023年11月に学会発表し,2023年12月に原著論文としてリハビリテーション関連誌に掲載受理された. 「臨床リハビリテーション場面におけるクライアントとより良い関係を形成するためのコミュニケーションと介入技能評価(以下,CISA)の臨床的適用における有用性と教育プログラム案の検討」を開始・継続し,作業療法士1名を対象にした事例報告を2024年日本作業療法学会に演題登録した.本報告では,対象者に初回とその3か月後にCISAの実施を依頼し,初回のCISAで明らかになった技能の不足や課題に対する対象者の取り組み等の情報を収集して,初回とその3か月後のCISAの得点の増減を求め,対象者の技能に対する影響とCISAの有用性を検討した.また,質問紙の結果から,課題の取り組みや対象者が経験した指導内容を明らかにした.その結果,3か月後のCISAの得点は全領域(22項目)で増加した.また,対象者はCISAの適用から技能の不足を自己評価し,指導等をもとに自発的に課題を組み立て,働きかけることにより成果をもたらしたと考えられた.本報告から,CISAはリハビリテーションにおける技能の自己評価と自己学習に有用であり,技能を改善させるセラピストの人材教育に役立つことが明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ感染症流行の影響でデータ収集に遅れが生じたが,当初の計画に基づき2022年度中にCISAの開発を完了した.本研究論文の掲載は2024年度9月を予定している.また,2023年度に予定していた「CISAの臨床的適用における有用性と教育プログラム案の検討」は現在もデータ収集を継続しており,若干の遅れを認めている.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年内に「CISAの臨床的適用における有用性と教育プログラム案の検討」のデータ収集を完了させる.2024年度内に本研究を完了させ,リハビリテーション関連誌への論文投稿を目標とする.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は,2020年度以降に発生したコロナ感染症の大流行の影響により,情報収集のための学会参加の断念とともに,オンラインによる学会参加のみとなったために,当初の計画通りに旅費が発生しなかったからである. 2024年度は,コロナ感染症の影響はほぼないと思われる.従って,コロナ禍前のように学会の現地参加が可能になると考えられる.この学会参加に必要な旅費として,次年度使用額の利用を計画する.また,一連の本研究内容を公開し,研究対象者のリクルートも行っているホームページの運用と更新および「CISAの臨床的適用における有用性と教育プログラム案の検討」の完了に必要な備品整備の物品費等として,次年度使用額の利用を計画する.
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