2021 Fiscal Year Research-status Report
メタ認知的支援を導入した小中学校理科における資質・能力の育成に関する研究
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20K14111
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
久坂 哲也 岩手大学, 教育学部, 准教授 (00779944)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | メタ認知 / 問題解決 / 科学的探究 / 資質・能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,小・中学校理科において育成を目指す資質・能力を支えるメタ認知的知識を明らかにするとともに,それを単元の性質に応じて適切に指導し, メタ認知的知識の習得と活用を促すメタ認知的支援を導入した授業の有効性を検証することである。この目的を達成するために本研究を,1)理科における資 質・能力の育成に必要なメタ認知的知識の整理,2)単元の性質に応じた適切な配置(指導計画)の作成,3)授業実践と効果測定,という3つ柱で構成してい る。 昨年度は,小学校理科における問題解決活動と中学校理科における科学的探究活動の それぞれのプロセスにおいて育成すべき資質・能力を明確にし,それを支えるメタ認知的知識とは何かについて,研究代表者が所属する機関の附属小学校及び附属中学校の教諭らとともに協議しながら洗い出す作業を実施した。その後,研究代表者が小学校第3学年から中学校第3学年までの各学年において,どのような段階で抽出したメタ認知的知識をどの水準まで指導すべきかについて体系的に整理し,資質・能力のカリキュラム・マネジメント表の試作版を作成した。 本年度は,昨年度試作したカリキュラム・マネジメント表について協議を重ね,各学年の学習内容(コンテンツ)と育成を目指す資質・能力(コンピテンシー)の性質や特徴を考慮し,次年度の授業実践で使用できるようブラッシュアップを図り,完成度を高めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画で予定していた小・中学校理科において育成を目指す資質・能力を支えるメタ認知的知識の整理について,今後予定している授業実践に向けてさらに完成度を高めることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は,令和3年度に作成した「小・中学校理科において育成を目指す資質・能力を支えるメタ認知的知識の整理(系統表)」に基づいて授業実践を行い,その効果を分析する予定である。また,その成果については学校公開研究会で公表したり,自主企画シンポジウムを開催して県内の教員を中心に広く公開したりする予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の拡大により,当初予定していた学会発表がオンライン開催となり,旅費が余ったため。翌年度,物品費に追加計上し,執行予定である。
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Research Products
(10 results)