2021 Fiscal Year Research-status Report
聴くスキル尺度を活用した、話を聴くことに対する意識ならびに聴き方の使い分けの検討
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20K14167
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Research Institution | University of Niigata Prefecture |
Principal Investigator |
藤原 健志 新潟県立大学, 人間生活学部, 講師 (80715160)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ソーシャル・スキル / 聴くスキル |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目にあたる令和3(2021)年度においては、以下に挙げる調査を実施した。 研究計画のうち、(B)状況に応じた聴き方の変化の有無とその有効性を検討するため、複数の仮想場面においてどのような聴き方を活用しているのかについて、大学生を対象としたWeb調査を実施した。調査にあたっては、代表者の所属機関における研究倫理委員会において、研究計画や研究内容、倫理的配慮等について、審査・承認を得た。 データを分析した結果、想定通り、場面に応じて聴くスキルの諸要素の得点に差異がみられることが明らかとなった。 また、COVID-19流行前後でコミュニケーションに変化があったかどうか、変化に対する認識についても調査項目に加え、得られた定量的・定性的データを分析した。その結果、COVID-19流行開始後1年半ほど経過したデータにおいても、戸惑いや悩みを抱えた若者が一定程度存在し、特に大きな変化を感じた若者において、その影響が顕著である可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度同様、課題の進捗には遅れが生じている。 1点目は、昨年度に続き、COVID-19流行下において、本務である大学校務の多忙化(オンライン授業と対面授業双方の準備や両者の急な切り替え、在学生の保育実習対応等)により、多くのエフォートを必要となっていることが挙げられる。 2点目は、本研究計画の申請時点では、対面コミュニケーションを中心とした「聴くこと」について調査を行う予定であったが、COVID-19の終息がみられず、対面コミュニケーションの再開に社会全体が慎重になる中、調査内容に鑑み、これがある程度回復するまで、調査を延期せざるを得ない状況に置かれていることが挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、昨年度に引き続き、新たな調査を実施する。具体的には、本研究の2つの目標のうち、(A)聴くことに対する意識について調査を行う予定である。調査実施にあたり、研究計画や調査内容、研究実施上の倫理的配慮について、所属機関の研究倫理委員会の審査を受ける予定である。対面での調査実施の可否が引き続き不透明な中、Web調査の利用可能性についても探っていく。 またこれまでの研究成果については、特に「研究実績の概要」欄で述べた成果について、日本心理学会や日本カウンセリング学会の年次総会において学会発表を予定しており、準備を進めている。また、そのうち一部については論文化を目指し、文献購読、データ分析を経て、論文執筆を進める予定である。
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Causes of Carryover |
当初想定していた調査を実施しておらず、これを次年度に実施する予定のため。
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