2023 Fiscal Year Annual Research Report
聴くスキル尺度を活用した、話を聴くことに対する意識ならびに聴き方の使い分けの検討
Project/Area Number |
20K14167
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Research Institution | University of Niigata Prefecture |
Principal Investigator |
藤原 健志 新潟県立大学, 人間生活学部, 准教授 (80715160)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 聴くスキル |
Outline of Annual Research Achievements |
①最終年度の研究成果 最終年度においては、これまで得られた結果を取りまとめ、学会での発表を行った。具体的には、保護者の、子どもの話を聴くことに関する意識についての尺度構成を行うとともに、作成された尺度を用いて、実際の聴くスキルと子どもの適応感との関連を検討した。その結果、聴くことに関する意識は一部保護者の聴くスキルを介して子どもの協調性と関連を有することが明らかとなった。この研究成果の公表に加えて、最終年度には夫婦間で話を聴くことに関する認識を調査した。夫婦間の話を聴くことに関する認識が実際の話の聴き方とどのような関連を有するのか、そうしたコミュニケーションのやり取りが夫婦間の満足感などとどのような関連を有するのかについて、今後詳細な分析を通して検討を行う予定である。 ②研究機関全体を通じて実施した研究成果 本研究の目的は、(A)聴くことに関する意識を探索的に検討し、これら意識が聴くスキルの各要素とどのような関連を有するか明らかにすることと、(B)聴くスキル尺度を活用し、状況に応じた聴き方の使い分けの有効性を明らかにすること、の2点であった。(A)については、(a)保護者が子どもの話を聴くときの意識や(b)夫婦間で話を聴いている時の認識について調査を行った。話を聴いている時の認識が子や夫婦間の適応感とどのように関連するのかを、今後詳細な分析を通じて明らかにする予定である。(B)については、大学生を対象に調査を行った。3つの仮想場面を通じて、聴き方に変化を持たせている可能性が示唆されたほか、こうした変化を持たせた聴き方が全般的な社会的スキルと関連を有する可能性についても明らかとなった。
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