2020 Fiscal Year Research-status Report
大学生の抑うつ予防に対するうつ病のためのメタ認知トレーニングの効果検証
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20K14204
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
武田 知也 福山大学, 人間文化学部, 講師 (70748061)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | うつ病 / 予防 / メタ認知トレーニング / 大学生 / Covid-19 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、抑うつ傾向を示す大学生を対象に、うつ病に対するメタ認知トレーニング(Metacognitive Training for Depression;D-MCT)を実施し、抑うつ気分だけでなく、抑うつに対するレジリエンスとして機能する肯定的認知やメタ認知に対する効果検証を行うことである。 当初の計画通り、9月までにノートパソコン、スクリーン、プロジェクター、統計解析ソフトなどの備品を揃え、研究環境を整えた。10月から、プログラムを実施する予定であったが、申請者が所属する機関でも、Covid-19の感染拡大防止を目的に多くの講義が遠隔授業にシフトした。申請者の受け持つ講義も遠隔授業での実施となり、対面でのプログラムの実施が困難な状況が続いたため、当初の計画通りにプログラムを実施することができず、2021年度よりプログラムを実施することに計画を変更した。 Covid-19の感染拡大や感染防止対策が、年代問わず、抑うつ症状、不安症状、不眠症状などのメンタルヘルスに影響することが各国の研究により示唆されている。日本でも同様のことが示されており、若年者ほどその影響を受けやすく、学業の困難がメンタルヘルスの悪化に関連することがわかっている。本研究は、抑うつ傾向を示す大学生を対象とするため、Covid-19による影響を除外することは難しく、Covid-19の感染拡大やそれによって生じた学業の困難が大学生の抑うつ症状へ与える影響を検討し、今後の予防プログラムの検証にその結果を生かすことにした。そこで、Covid-19の感染拡大下において抑うつ症状を示す者の割合を把握すること、そして学業の困難として遠隔授業への対応や経済的理由により学生生活が続けられないことに関する不安に着目し、抑うつ症状へ与える影響について検討した。なお、2020年度に実施した研究成果については、現在学術雑誌に投稿中であり、学会でも報告する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画通り、9月までにノートパソコン、スクリーン、プロジェクター、統計解析ソフトなどの備品を揃え、研究環境を整えた。10月から、プログラムを実施する予定であったが、申請者が所属する機関でも、Covid-19の感染拡大防止を目的に多くの講義が遠隔授業にシフトした。申請者の受け持つ講義も遠隔授業での実施となり、対面でのプログラムの実施が困難な状況が続いたため、当初の計画通りにプログラムを実施することができず、2021年度よりプログラムを実施することに計画を変更した。
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Strategy for Future Research Activity |
必要な備品等は揃えており、研究環境は整っている。対面での講義も少人数であれば実施可能な状況となっているため、まずは当初の計画通り、対面でのプログラム実施を検討している。一方で、本人及び同居する家族へのCovid-19への感染不安が高く、対面でのプログラム実施が困難となる場合には、オンラインでの実施も視野に入れた計画を立てている。 具体的には、前期開始が4月中頃であったため、5月にスクリーニングを実施し、5月下旬もしくは6月上旬のプログラムの開始を検討している。
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