2023 Fiscal Year Research-status Report
心理職養成における多文化カウンセリング能力訓練プログラムの開発
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20K14206
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
谷渕 真也 香川大学, 医学部, 准教授 (90583071)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 多文化カウンセリング能力 / 尺度作成 / 心理職養成 / プログラム開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究1の尺度作成では,多文化カウンセリング能力に関する国内外の先行研究,地域の支援活動の日本人スタッフおよび外国人当時者との協議,滞日外国人対象の心理支援やマイノリティへの心理支援の経験豊富な臨床心理士・公認心理師との協議,心理職養成課程在学中の大学院生5名の自由記述をもとに,心理職養成課程の学部生・大学院生の多文化カウンセリング能力を測定する学生用多文化カウンセリング能力尺度 (29項目) を作成した。この尺度は,各項目の内容が,どの程度役に立つと思うかの結果予期とその内容を自分がどの程度できると思うかの効力予期の2側面について,それぞれ4件法で回答を求めるものである。 研究2の訓練プログラムの開発と効果評価では,多文化接触への積極的態度を高める「気づき編」と地域の外国人とのコミュニケーションで重要なやさしい日本語の運用能力を中心とする「知識編」の2部構成の訓練プログラムを開発し,臨床心理学を専攻するが学部生・大学院生24名を対象にプログラムを実施した。プログラム実施前後に,学生用多文化カウンセリング能力尺度,地域に暮らす外国人への援助行動尺度6項目,Cross-Cultural Counseling Inventory-Revised (CCCI-R: LaFramboise, Colman & Hernandez, 1991) 20項目の内容を本人の自己評価で回答する尺度への回答を求め,プログラム前後の尺度得点の変化を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究1の尺度の作成と心理職養成課程の学部生・大学院生の多文化カウンセリング能力の実態把握においては,尺度の信頼性・妥当性の確認と実態把握のための多数の学部生・大学院生を対象とする調査に未着手であった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究1の大規模な調査の実施を令和6年度の早い時期に実施する。また,研究2の成果を学会等で公表する。また研究成果全体を公表するウェブサイトを年度内に公開する。調査の実施・分析,成果の公表のために機器備品,消耗品,人件費,旅費に助成金を使用する。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響で,実態調査の実施,学会等での成果の公表が当初計画より大幅に遅れている。令和6年度にこれらの計画を遂行するため,機器備品,消耗品,人件費,旅費に助成金を使用する。また,作成した訓練プログラムの内容及び研究成果をウェブサイトで公表するため,ウェブサイトの作成に助成金を使用する。
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Research Products
(2 results)