2023 Fiscal Year Annual Research Report
心の健康格差是正を意図したメンタルヘルスプロモーション行動支援ツールの開発と評価
Project/Area Number |
20K14228
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
島崎 崇史 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (20735170)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | メンタルヘルス / プロモーション / ウェルビーイング / 行動 / 社会的要因 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は,基礎研究として(1)メンタルヘルスプロモーション行動実施に影響を与える社会的要因についての質的検討,(2)メンタルヘルスプロモーション行動非実施層に関する解析,および(3)メンタルヘルスプロモーション行動パターンの類型化およびウェルビーイングとの関連の検討,をおこなった。 その結果,メンタルヘルスプロモーション行動の実施に影響を与える要因として,個人要因,対人関係,組織,地域,制度,社会,および情報といった多次元にわたる水準で69のカテゴリが抽出された。 メンタルヘルスプロモーション行動非実施層に関する解析では,若年層,育児あり,および主婦・夫,の実施率が低いことが明らかになった。 メンタルヘルスプロモーション行動パターンの類型化およびウェルビーイングとの関連の検討では,8つのメンタルヘルスプロモーション行動(身体活動,平日文化的活動,休日文化的活動,コミュニケーション,リラクセーション,ボランティア活動,新規活動への興味と参加,集団への所属)の組み合わせにより,休日・多活動型,個人・多活動型,平均型,身体活動型,平日・文化活動型,および不活動型の6つの行動パターンを抽出した。ウェルビーイングとの関連性を検討した結果,コミュニケーションを伴う活動を行なっているか否かが,ウェルビーイングとの関連性において重要な役割を担っている可能性が示唆された。 本年度の研究成果により,メンタルヘルスプロモーション行動を推奨する意義,推奨が必要なリスク層の特徴,および社会から推奨する際の要件が明らかになった。
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