2022 Fiscal Year Research-status Report
多様な労働環境における仕事からのディタッチメントに関係する要因の認知行動的理解
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20K14238
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
中村 志津香 広島国際大学, 健康科学部, 講師 (70846922)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 仕事からのディタッチメント / 在宅勤務 / 思考制御能力 / 持続的注意課題 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、2021年度に引き続き、オンライン調査により収集したデータの分析を主として行った。 思考制御能力の高さと仕事に関連する思考の生起との間には正の関連があること、在宅勤務の頻度の高さと仕事に関連する思考の生起は正の関連がある、という仮説を立てて研究を行った。その結果、勤務形態の違いは仕事に関連する思考の生起に影響しなかった。その理由として、本研究の分析対象者の半数は、ほとんど毎日出社しているという労働形態であった。このことから、勤務形態による違いが生じなかったことが考えられた。一方で、思考制御能力の自己評価が高い群は、就業時間外に仕事について考えにくいことが明らかになった。このことから、思考制御能力を高めることは、仕事と私生活の切り替えを行い、余暇活動に没頭するために必要であると考えられた。 この研究は、自記式質問紙による主観的な評価に加え、持続的注意課題を用いて生態学的妥当性を高めたという点で非常に有意義であり、思考制御能力を高めることで仕事からのディタッチメントを向上することが可能となるのではないか、という新しい知見を得ることができたという点で重要な成果となった。 この研究結果は、日本心理学会第86回大会において、一般演題として発表を行った。 それに加え、2022年度は、先述した調査の結果と2020年度に行った調査およびデータ分析の結果をまとめ、論文執筆を行っている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
異動に伴う研究環境の整備に依然として時間を要したことが理由として挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在執筆している論文を国際誌に投稿できるよう、引き続き執筆を行っていく。また、次回の調査に向けて調査項目を精査していく。
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Causes of Carryover |
旅費を計上していたが、新型コロナウイルス感染症が依然として流行しており、学術大会がオンラインにて行われたため使用しなかった。また、論文執筆に時間を要してしまったため、英文校閲費用として計上していたものが使用できなかった。来年度は対面学会が増えることが予想されるため、旅費が必要となる。また、現在の論文執筆状況から、来年度の英文校閲費用や論文投稿費用は必要である。さらに、来年度は新たな調査も予定しているため、費用が必要である。
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Research Products
(1 results)