2023 Fiscal Year Annual Research Report
A comprehensive study of elliptic algebras and new development of noncommutative algebraic geometry
Project/Area Number |
20K14288
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
神田 遼 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (50748324)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | Feigin-Odesskii楕円代数 / Grothendieck圏 |
Outline of Annual Research Achievements |
Feigin-Odesskii楕円代数は、高次元正則代数の典型例である(高次元)Sklyanin代数の一般化であり、非可換代数幾何学および表現論における重要な研究対象である。この楕円代数を代数・幾何の両面から調べることが本研究の目的の1つであり、これまでに研究代表者は、Alex Chirvasitu氏およびS. Paul Smith氏と共同で、この楕円代数の代数的性質(Koszul性、Artin-Schelter正則性、Hilbert series、モジュラー性など)・幾何学的性質(点スキームなど)を明らかにしており、本年度もこの方向性での研究を継続した。特に、昨年度に実施したFeigin-Odesskii楕円代数に付随するポアソン構造に関する研究を継続し、そのポアソン構造が定めるシンプレクティック葉の、割線多様体による記述に関する証明を改良し、公開中のプレプリントを更新した。また、研究代表者とAlex Chirvasitu氏の共同研究の成果である、副有限群上の離散加群の圏の性質に関する論文が学術雑誌に掲載された。 研究代表者は、2023年9月に大阪公立大学で開催された「第55回環論および表現論シンポジウム」の会場責任者を務め(プログラム責任者:上山 健太 氏)、環論分野の研究者の研究交流を促進し、本研究課題に関係する情報収集に活用した。研究代表者が大阪公立大学の複数人の研究者らとともに開催した「杉本代数セミナー」においては、環論に留まらない代数分野の研究者の研究交流を促進し、本研究課題に関係する情報収集に活用した。
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