2022 Fiscal Year Research-status Report
Algebraic and arithmetic dynamics, Diophantine Geometry, and related topics
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20K14300
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Research Institution | NTT Communication Science Laboratories |
Principal Investigator |
佐野 薫 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所, メディア情報研究部, 研究員 (60867563)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高さ関数 / 数論的力学系 / ノースコット数 / ディオファントス方程式 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度から2022年度にかけて岡崎勝男氏との共著で執筆した論文"Northcott numbers for the weighted Weil heights"をAtti Accad. Naz. Lincei Rend. Lincei Mat. Applに投稿し、掲載予定である。これは重み付き高さと呼ばれる数論的に重要な関数の基礎的な性質を明らかにするものであり、この論文の投稿後、さらなる一般化を検討し論文執筆段階に至った。この過程で、結果を行列に対する重み付き高さ関数に拡張することができたため、力学系的な対象に焦点を当てることが可能となった。 また、前軌道問題と呼ばれる問題は、当初の研究目的である川口-Silverman予想に関連があるだけでなく、非常に広範な数論力学系の応用が見据えられている問題であり、理論を発展させることが近年重要視されている。この前軌道問題および力学系的消去に関する研究を進め、2023年度中に論文の執筆を開始できる目途が立った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度で方針転換を余儀なくされたが、その際決めた方向で順調に研究が進められている。
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Strategy for Future Research Activity |
重み付き高さのノースコット数や力学系的消去に関する研究を引き続き行う。それらの議論のため、関連する研究者のところでの滞在を計画している。
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Causes of Carryover |
自身の開催した研究集会の講演者の招へい旅費として大幅に使用する予定だったが、講演者本人がコロナ禍を通じて科研費に余裕があり自身の科研費でまかなわれた。結果として、予定したとおりに支出しなかった。 また、海外での滞在を予定していたが、異動の時期の都合で先送りしたため2022年度には支出しなかった。
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