2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K14313
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
小池 貴之 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (30784706)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 半正直線束 / 正則葉層構造 / 上田理論 / K3曲面 / 平坦直線束 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の時点で, 本研究計画当初に計画していた予想の解決を, 一般的・決定的な設定で成功していた. また以前から推進してきていた岡山大・上原崇人准教授との共同研究も, 貼り合わせ構成による射影的K3曲面の実現可能性問題にほぼ完全な形での解決を与えるという形で大きく進展させることができていた. その一方で昨年度までは,(特に国際)共同研究により推進を計画していた部分について, 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響が無視できず, 特に対面での精密な打ち合わせが必要となる共同研究課題については (オンライン会議システム等の活用により可能な限り推進はしてきたもののやはり) 問題が生じていた. そこで, コロナウイルスの状況の改善が見られた今年度は, 国外研究者との研究交流, 特に上記の当該研究成果を広く国外の専門家 (主にドイツ・フランスの研究グループ) 向けに講演発表により伝え, 同時にそれに対する意見・コメントや関連する最新の研究情報収集を多数行った. その成果は大きく, 本研究の今後の発展の方向性の決定に大きな示唆が数多く得られたものと確信している. また, その一環として必要性を見出した, 上田の補題のL2類似について, 橋本義規氏との共同研究により成果も得た (プレプリントとして発表済み). また今年度は文部科学省共同利用・共同研究の制度を活かし, 国際研究集会「Young Mathematicians Workshop on Several Complex Variables 2022」の日本サテライト会場の開催に成功し, 当該研究に関する議論だけでなく特に若手研究者の国際的研究交流に寄与できた他, 1月には本資金の活用により国際ワークショップの開催も実現した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
先述の通り, 昨年度の時点で, 本研究計画当初に計画していた予想の解決を, 一般的・決定的な設定で成功し, 更には岡山大・上原崇人准教授との共同研究も大きく進展させることに成功していた. この時点で当初の計画以上の進展が得られてはいた一方で, 唯一昨年度までで問題となっていたのは,(特に国際)共同研究により推進を計画していた部分について, 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響が無視できず, 特に対面での精密な打ち合わせが必要となる共同研究課題については (オンライン会議システム等の活用により可能な限り推進はしてきたもののやはり) 十分な推進ができなかったという点であった. そこで, コロナウイルスの状況の改善が見られた今年度は, 国外研究者との研究交流, 特に上記の当該研究成果を広く国外の専門家 (主にドイツ・フランスの研究グループ) 向けに講演発表により伝え, 同時にそれに対する意見・コメントや関連する最新の研究情報収集を多数行った. その結果大きな成果が得られ, さらには本研究の今後の発展の方向性の決定に大きな示唆が数多く得られたことは, 研究実績の概要の項目にて先述の通りである. さらに, 橋本義規氏との共同研究により得られた研究成果も考えあわせれば, 間違いなく本研究は当初の計画以上に進展したといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の国内外研究交流・打ち合わせ・議論により得られた新たな視点に沿い, L2正則関数の空間に関する関数解析的技法をより活用した形での近傍の理論の構築を目指してゆく. 本研究計画の成果により得られまた培われた多重ポテンシャル論的手法は, そのための柱となる. この方向性での研究推進のためには, まずは上田の補題と呼ばれる核となる評価のL2版が必須となるが, 今年度の橋本義規氏との共同研究成果によりこの問題はクリアされた. これらを活かしつつ今後の研究を推進する.
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Causes of Carryover |
本年度を最終年度とする予定であったが, コロナウイルス感染拡大の影響で国外研究者との緻密な連携が必要な部分について, 特に昨年度までに計画時には予想できなかった大きな問題が生じた. 当該研究成果の発表およびそれに基づく研究打ち合わせ・意見交換及び関連する研究情報収集のために活用し, さらに本研究の更なる発展を目指す.
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