2021 Fiscal Year Research-status Report
Provenance study of fluvial and coastal sediments using shape and surface texture of sand grain
Project/Area Number |
20K14566
|
Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
板宮 裕実 科学警察研究所, 法科学第三部, 主任研究官 (40645488)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 砂 / 石英 / 表面形態 / 円磨度 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究から、砂の形は、砂の給源や運搬過程、堆積環境を反映すると考えられている。したがって、水中での衝突、破砕、摩耗による粒子の形の変化に着目すれば、河川や海浜に堆積する砂が辿ってきた履歴を明らかにできると考えた。本研究では、河川や海岸などの流砂系における砂粒子の外形と表面形状を解析して、堆積物の起源を復元する手法を構築することを目標としている。 研究では、大きく以下の3つの項目を実施する予定である。①水の入った容器に砂粒子やガラスビーズなどを入れて振とうさせ、人為的に傷をつける実験を行い、砂の形状変化と実験条件の関係性を明らかにする。②現地調査と土砂試料収集を行い、砂の形と堆積環境の関係性を明らかにする。③粒子の外形や表面形状を、機器やソフトウェアを用いて客観的かつ定量的に評価する方法を構築する。 本年度は以下に記す通り、③に注力して研究を実施した。①振とう実験を開始し、模擬試料の作成に着手した。来年度より本格的に外形や表面形状の解析を開始する。②研究3年目に実施予定である。③粒径0.2~1mmの石英砂の表面に存在する、深さ約1~2μmの衝突痕の深さや個数、開口部面積などをレーザー共焦点顕微鏡を用いて測定した。本年度購入した表面解析ソフトウェアを用いて、表面の粗さを表すISO25178-2に準拠したパラメータを算出する解析手法を開発した。本成果は査読付き英文誌に掲載された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究を進めるにあたり礎となる技術の構築および論文投稿については、予定通り実施できた。 新型コロナウイルスまん延防止等重点措置や緊急事態宣言中は出張ができなかったため、他所属の装置を利用した測定や解析にやや遅れを生じた。
|
Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の拡大も落ち着きつつあるため、延期していた現地調査や試料収集、他所属の分析機器を用いた測定に注力して実施する。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響で、予定していた現地調査ができなかったことや、参加学会がオンライン開催になるなどの理由から、執行できなかった旅費の分、次年度使用額が生じた。本年度予定していた現地調査は、十分に感染症対策をした上で来年度実施する。
|
Research Products
(1 results)