2022 Fiscal Year Research-status Report
Provenance study of fluvial and coastal sediments using shape and surface texture of sand grain
Project/Area Number |
20K14566
|
Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
板宮 裕実 科学警察研究所, 法科学第三部, 主任研究官 (40645488)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 砂 / 石英 / 表面形態 / 円磨度 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究から、砂の形は、砂の給源や運搬過程、堆積環境を反映すると考えられている。したがって、水中での衝突、破砕、摩耗による粒子の形の変化に着目すれば、河川や海浜に堆積する砂が辿ってきた履歴を明らかにできる可能性があると考えた。本研究では、河川や海岸などの流砂系における砂粒子の外形と表面形状を解析して、堆積物の起源を復元する手法を構築することを目標としている。 研究では、大きく以下の3つの項目を実施する予定である。①水の入った容器に砂粒子やガラスビーズなどを入れて振とうさせ、人為的に傷をつける実験を行い、砂の形状変化と実験条件の関係性を明らかにする。②現地調査と土砂試料の収集を行い、砂の形と堆積環境の関係性を明らかにする。③粒子の外形や表面形状を、機器やソフトウェアを用いて客観的かつ定量的に評価する方法を構築する。 昨年度までは、主に③に注力して研究を実施し、その成果が査読付き英文誌に掲載された。令和4年度は、①昨年に引き続き振とう実験により試料を作成し、電子顕微鏡による観察を行った。②妊娠および出産のため、現地調査が行えなかったため、以前収集した土砂試料を用い、各種顕微鏡による観察を行った。土壌は岩石片や鉱物片のような地質学的粒子だけでなく、花粉やプラントオパール、ガラスビーズ、塗膜片など、様々な物質より構成されていた。土壌中に含まれるこれらの非地質学的粒子の表面の観察結果や分析法について学会発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
妊娠により、土壌試料採取のための現地調査が行えず、実験室での検討に限られた。また、産前産後の休暇および育児休業を取得したため、研究を一時中断している。
|
Strategy for Future Research Activity |
産休および育休で一時中断していた研究を再開する。また、延期していた現地調査や試料収集を行い、砂の形と堆積環境の関係性を明らかにする。
|
Causes of Carryover |
産前産後の休暇および育児休業を取得し、研究を一時中断したため。次年度は、実験室での検討のための消耗品の購入や、野外調査のための旅費として使用する。
|
Research Products
(1 results)