2020 Fiscal Year Research-status Report
データ解析を用いた超海洋無酸素事変における地球システム変動の解明
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20K14596
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
曽田 勝仁 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 日本学術振興会特別研究員(PD) (40850459)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 海洋無酸素事変 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度では新型コロナウイルスの感染拡大によって,4~5月には全国で1~2月には主な調査地域である愛知県や岐阜県で緊急事態宣言が発令されたため,若干野外地質調査のスケジュールに支障が出た.そのため,予定通りに研究計画を進めることができなかった.しかしながら,以前の研究計画を若干変更することによって,研究計画全体の帳尻あわせを行った.すなわち,1年目で行うはずであった野外地質調査に当てる作業の一部を,2年目で行うはずであった地球化学データ解析に当てることにした. 具体的には,愛知県や岐阜県において詳細な野外地質調査を行い,実測柱状図を作成した.サンプリングした岩石について数十試料を粉砕して粉末試料を作成し,地球化学分析と多変量統計解析を行った,その結果,モリブデンやウランなどの酸化還元状態に鋭敏な元素の濃集が認められ,ペルム紀から三畳紀における海洋酸化還元状態の変動パターンを大まかに把握することができた.また,粘土鉱物の組成変動もペルム紀から三畳紀にかけて認められ,当時の気候変動とりわけ地球温暖化の影響があったと考えられる. 今後は,追加の野外地質調査を行い,さらにサンプリングした岩石試料を地球化学分析のための粉末試料を作成するため,研究計画全体としては予定通りに研究を進行していく.安定同位体比による化学層序も確立することによって,世界各地の研究セクションとの層序対比を行い,堆積年代を詳細に明らかにしてく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度では新型コロナウイルスの感染拡大によって,4~5月には全国で1~2月には主な調査地域である愛知県や岐阜県で緊急事態宣言が発令されたため,若干野外地質調査のスケジュールに支障が出た.そのため,予定通りに研究計画を進めることができなかった.しかしながら当研究員は第一年度目と二年度目の予定を若干変更することで研究を遂行した. 今後の研究の推進方策として,追加の野外地質調査を行い,さらにサンプリングした岩石試料を地球化学分析のための粉末試料を作成する予定であるため,研究計画全体としては予定通りに研究が進行していることになる. 以上のような理由によって,現在までの進捗状況として,おおむね順調に進展していると評価される.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては,追加の野外地質調査を行い,さらにサンプリングした岩石試料を地球化学分析のための粉末試料を作成する.また安定同位体比による化学層序も確立することによって,世界各地の研究セクションとの層序対比を行い,堆積年代を詳細に明らかにしてく予定である.
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Causes of Carryover |
今年度では新型コロナウイルスの感染拡大によって,4~5月には全国で1~2月には主な調査地域である愛知県や岐阜県で緊急事態宣言が発令されたため,若干野外地質調査のスケジュールに支障が出た.そのため,予定通りに研究計画を進めることができなかった.しかしながら,以前の研究計画を若干変更することによって,研究計画全体の帳尻あわせを行った.すなわち,1年目で行うはずであった野外地質調査に当てる作業の一部を,2年目で行うはずであった地球化学データ解析に当てることにした.こうした変更の結果,野外調査に当てる費用が1年目では余ってしまったため,次年度使用額が生じた. 今後は,追加の野外地質調査を行い,さらにサンプリングした岩石試料を地球化学分析のための粉末試料を作成するため,研究計画全体としては予定通りに研究を進行していく.
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[Presentation] Upper Triassic (Rhaetian) conodont biostratigraphy of the Panthalassa Ocean and the final extinction of conodonts at the end-Triassic2020
Author(s)
Onoue, T., Yamasaki, K., Tomimatsu, Y., Yixing, D., Yamashita, D., Soda, K., and Manuel, R.
Organizer
JpGU-AGU Joint Meeting
Int'l Joint Research