2021 Fiscal Year Research-status Report
データ解析を用いた超海洋無酸素事変における地球システム変動の解明
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20K14596
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
曽田 勝仁 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 日本学術振興会特別研究員(PD) (40850459)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 地質学 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度では新型コロナウイルスの感染拡大によって,4~6月,7~9月,1~3月には主な調査地域である愛知県や岐阜県で緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置が発令されたため,若干野外地質調査のスケジュールに支障が出てしまった.そのため,予定通りに研究計画を進めることができなくなってしまった.しかしながら,以前の研究計画を若干変更することによって,研究計画全体の帳尻あわせを行った.昨年度は,1年目で行うはずであった野外地質調査に当てる作業の一部を,2年目で行うはずであった地球化学データ解析に当てることにした.今年度においては,本来1年目で行うはずであった野外地質調査を重点的に行った. 具体的には,愛知県や岐阜県において詳細な野外地質調査を行い,露頭のマッピングや実測柱状図を作成した.詳細な野外地質調査の過程で,研究計画当初よりも,さらに層序記録を延長できる可能性のある露頭を発見することができ,今後の研究において重要なセクションと思われるため,引き続き詳細な野外地質調査を行っていく予定である. また共同研究によって,浅海域の三畳紀/ジュラ紀境界の研究も並行して進めていくことが可能となり,当時無酸素海洋が発達していた可能性があることが判明しつつある.これは本研究の対象としている海洋無酸素事変にとっても今後重要な知見をもたらすものであると思われる. 今後は,残りの野外地質調査を行い,さらにサンプリングした岩石試料を地球化学的かつ古生物学的な検討を行う予定である.この検討によって,世界各地の研究セクションとの層序対比を行い,堆積年代や古環境を詳細に明らかにしていく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度では新型コロナウイルスの感染拡大によって,4~6月,7~9月,1~3月には主な調査地域である愛知県や岐阜県で緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置が発令されたため,若干野外地質調査のスケジュールに支障が出てしまった.そのため,予定通りに研究計画を進めることができなくなってしまった.しかしながら,以前の研究計画を若干変更することによって,研究計画全体の帳尻あわせを行った.昨年度は,1年目で行うはずであった野外地質調査に当てる作業の一部を,2年目で行うはずであった地球化学データ解析に当てることにした.今年度においては,本来1年目で行うはずであった野外地質調査を重点的に行った. その結果,研究計画当初よりも,さらに層序記録を延長できる可能性のある露頭を発見することができ,今後の研究において重要なセクションと思われるため,引き続き詳細な野外地質調査を行っていく予定である. 今後の研究の推進方策として,追加の野外地質調査を行い,さらにサンプリングした岩石試料を地球化学的かつ古生物学的な検討する予定である. 以上のような理由によって,現在までの進捗状況として,おおむね順調に進展していると評価される.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては,追加の野外地質調査を行い,さらにサンプリングした岩石試料を地球化学的かつ古生物学的な検討する.この検討によって,世界各地の研究セクションとの層序対比を行い,堆積年代や古環境を詳細に明らかにしていく予定である.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大により研究計画の予定が変わり,国内外の学会の現地参加が不可能になってしまい,また高価な物品を購入するために業者との打ち合わせが遅れてしまい,今年度では購入することができなかった.学会参加申し込みや打ち合わせは進めているため,来年度には使用できる予定である.
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