2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of super rapid nitriding technique using induction heating and fine particle peening
Project/Area Number |
20K14609
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
武末 翔吾 京都工芸繊維大学, 機械工学系, 助教 (00846058)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 表面改質 / 微粒子ピーニング / 熱処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である2022年度は,チタンの有効な強化元素の1つである酸素を利用した短時間表面改質法の確立に取り組んだ.具体的には,チタン合金Ti-6Al-4Vに対して,大気中での高周波誘導加熱および高速度工具鋼粒子を用いた微粒子ピーニングを施し,大気中の酸素を拡散させることにより硬化層を形成,および微粒子ピーニングにより圧縮残留応力を付与し,数分の極短時間でTi-6Al-4V合金の耐摩耗性と疲労特性を向上させることを試みた.その結果,Ti-6Al-4V合金を大気中で1123~1223 K程度に120 s間,高周波誘導により加熱することで,表面に硬化層が形成され耐摩耗性が向上すること,その後に用いた微粒子ピーニングを施すことにより形成された硬化層を維持しつつ圧縮残留応力を付与できることが明らかになった. 研究期間全体を通じて,雰囲気制御,高周波誘導加熱,微粒子ピーニングを組合せた処理システムを用いて,加熱や粒子投射の条件を適切に設定することにより,鉄鋼材料やチタン合金などの各種金属に対する数分の極短時間での表面改質が実現することが明らかになった.またこの表面改質は,被処理面への投射粒子成分の移着,高周波誘導加熱の電気的効果により生じる高速での元素拡散,微粒子ピーニングにより生じる転位密度の上昇や結晶粒微細化,圧縮残留応力付与が関わることが示された.本研究により得られた成果は,更なる革新的な金属の表面改質法の確立および高機能を有する部材の創成に寄与するものである.
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Research Products
(2 results)