2022 Fiscal Year Annual Research Report
An ultra-compact magnetically levitated pediatric ventricular assist device with low level heat generation utilizing bio-fluid transportation
Project/Area Number |
20K14677
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
長 真啓 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 講師 (30735105)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 磁気浮上モータ / 補助人工心臓 / 小児 / 省エネルギー化 / 血液ポンプ / チタン / 磁性材料 / 巻き線 |
Outline of Annual Research Achievements |
チタン製ポンプ試験機を用いた機器対外設置での慢性動物試験における、インペラ支持性能、循環補助性能、血液適合性を評価した。また、磁気浮上モータの改良として、更なる消費電力削減のために磁気浮上モータの磁性材料の検討、および機器植え込みでの慢性動物試験実施に向けたモータ駆動方法の検討を進めた。 機器対外設置でのチタン製ポンプにおける慢性動物試験では、ミニブタの循環補助を行いながら非接触インペラ支持を実現した。また、ポンプ起因の血栓形成は認められず、ポンプ発熱による血液適合性への悪影響は見られなかった。 積層ケイ素鋼板を用いたモータステータを開発し、モータ発生支持力・トルクの基礎特性を検証した。積層ケイ素鋼板モータでは、機開発の圧紛磁心モータと支持力が同等であったものの、発生回転トルクが約12%増加することを確認した。また、圧紛磁心モータを用いた際と同様の磁気支持性能を発揮しながら、ポンプ駆動時のすべての動作点で0.5W以上の消費電力を低減可能であることを確認し、消費電力削減の効果を実証した。 機器の体内植込みを見据えてドライブラインの小径化、駆動装置の簡素化の実現可能性を検証した。従来機では、突極ごとに独立した統合型巻き線に単相アンプを用いて励磁するのに対し、軸方向位置・回転制御と径方向位置・傾き角度制御のための巻き線をそれぞれ配置する分割巻き線方式を採用した。分割巻き線方式でも統合巻き線と同等の非接触インペラ支持性能が発揮可能であり、従来機の配線数を半減可能であることを確認した。一方で、各制御巻き線の巻き数が減少することから、統合巻き線と同等の起磁力を発生させるために必要な電流が増加することで、統合巻き線方式よりも入力電力が約1.4倍に増加した。今後は、二種類の巻き線の巻き数比を最適化して低消費電力駆動を目指す。
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