2021 Fiscal Year Research-status Report
Scaling study of natural vibration induced by laser ablation
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20K14684
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
三上 勝大 近畿大学, 生物理工学部, 講師 (20722763)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | レーザー / 固有振動 / 熱弾性波 / アブレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
来年度に実施予定の金属材料に対する、レーザーアブレーションに伴う振動誘起について必要な実験系の構築を行った。具体的には、レーザーアブレーションで発生するアブレーションプルームの膨張を阻害しないよう、真空チャンバー内でレーザー加振実験が可能な物品および観測系を準備した。準備した物品について、順次、構築を進め、残りは4分円ディテクターによる熱偏向実験、シュリーレン光学系による観察実験の観測系を構築するのみである。 また、先行して大気中条件において、レーザー光の吸収係数が異なる金属材料、特に熱および機械物性が近い、銅と真鍮について事前計測を行った。この計測では、レーザーアブレーションが発生しない程度のレーザーエネルギー密度で計測しており、熱弾性波のみに起因する振動を、レーザードップラー振動計を用いて計測している。事前計測の結果、銅と真鍮のレーザー光の吸収率の比が、レーザー誘起振動の強度の比と一致していた。また、熱弾性波を発生させるレーザーパルス幅を変化させた際、その振動強度は熱拡散方程式に支配されるパルス幅の平方根に比例するフィッティングで表現できることを突き止めている。したがって、これは、線形現象として光の吸収と物体の振動を検証できる手がかりを掴めたと考えられる。本研究成果より、レーザーアブレーションによる加振実験への展開、および熱偏向法の導入による表面変位のダイナミクスを検証する目処が立った。一方、シュリーレン光学系については、現在、物品を揃えた段階に留まっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験機材の準備は、当初の計画通りに実施した。機材の構築について、レーザー照射系部分は完了しているが、観測系については一部完成に留まっている。一方で、予備試験には既に着手できており、来年度の試験実施に対する知見が得られている。以上のことから、おおむね順調に進展したと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、構築を進めている4分円ディテクターによる熱偏向実験、シュリーレン光学系による観察試験を実施出来るよう、観測系を完成させる。構築した照射系を活用することでデータ取得および解析を進め、レーザーアブレーションに伴う加振の時空間ダイナミクスの追究を進める。
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Research Products
(1 results)