2020 Fiscal Year Annual Research Report
瞬時負荷を許容するモータ熱制御と動作生成法によるヒューマノイドの瞬発力獲得
Project/Area Number |
20K14689
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
菅井 文仁 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特任講師 (30739256)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ヒューマノイドロボット / モータ熱制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒューマノイドロボットには人間の代わりに様々なタスクを行わせることが期待される一方でアクチュエータの出力不足によって行えるタスクが制限されてしまっている.本研究では,この問題を解消するために,瞬時負荷許容熱制御機構と瞬間的出力を許容した動作計画法によりロボットに瞬発力を獲得させることでヒューマノイドロボットの適用範囲拡大を目的とする. 令和2年度は瞬時負荷許容熱制御機構の研究を行い,モータの瞬間的出力に伴う発熱をパラフィンのように潜熱の大きな物質により吸熱する手法の検討を行った.モータの発熱を模擬する発熱体の周囲にパラフィンを配置して,パラフィンの有無による温度変化のデータ取得を行った.パラフィンを発熱体に接触させることによりパラフィン無しの空気中に設置した発熱体よりも温度の上昇速度を抑制出来ることが確認できた.一方で,発熱体による加熱を停止し冷却している際には液体のパラフィンが固化した後の放熱がパラフィン無しの空気中の発熱体よりも悪化することが確認できた.これは固化したパラフィンにより放熱が阻害されていると考え,発熱体から空気中への熱伝達経路をヒートパイプにより別途確保した場合の検証を行った.今後はパラフィンへの吸熱と瞬間的出力発揮後の冷却を考慮して,モータ表面の一部にパラフィンを配置するといったパラフィンの最適配置を検討する必要がある.また,モータとパラフィンとの熱伝達を入り切りできる熱スイッチを活用することで効率的な熱の移動なども考えられる.
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