2022 Fiscal Year Research-status Report
赤外光反射型センサを利用して全身の接触遷移を支配する制御理論に関する研究
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20K14702
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
有田 輝 九州大学, 工学研究院, 助教 (60843993)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 近接覚 / 衝撃緩和 / 接触遷移制御 / 力制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に予備実験を行った衝撃緩和制御についての定量的な評価を行った.本手法によって,一定速度で接近する対象物との衝突によって発生する衝撃力を75%程度削減可能であることを確認した.さらに,本制御手法は理論上,対象物の反射率の影響を受けないため,異なる色で着色した対象物を用いて比較実験を行った.結果として,極端に小さな反射率の対象物の場合を除いて同等の衝撃緩和効果を発揮できることを確認した. また,本手法を拡張して接触後に一般的な力制御に遷移する制御手法を考案した.制御則の切り替えなく作業目的に沿った制御を実現可能な本手法の開発によって,本研究の計画で掲げた三つの目標のうちの一つを達成した.さらに,本手法を解析することで,接触の前後で衝撃緩和制御から接触力制御へ遷移する際に,意図せぬ接触力が生じずに滑らかな遷移を実現する制御パラメータの決定方法を明らかにした. 考案した制御手法の評価を実施するために,1自由度実験用システムを導入した.本装置は制御対象であるプラントと衝突する対象物の両方を独立に制御可能である.駆動部の摩擦が小さくなるように工夫しており,逆可動性を必要とする力制御の実装にも向いている.また,制御周期は最大10 kHzであり,反射的な動作を行う制御も実装できる. 導入した実験装置を用いて,提案した手法の定量的な評価を行った.本手法では,一定速度で接近する対象物との衝突による衝撃力を76.8%削減した.また,同じ手法によって,軌道追従しているプラントの経路上に固定された障害物との衝突による衝撃力を84.7%削減した. これらの成果をまとめた論文は現在,国際学術雑誌の査読を受けている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最終年度を残して,計画していた目標のすべてを達成した.その一方で,成果をまとめた論文2報が査読を受けている段階である.研究業績として確立されていないことから,上記進捗状況が妥当であると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
査読中の論文の対応を行う.今後は,開発した手法の応用について検討すべきであるが,本研究計画の目標達成とともに研究費用をほぼ使用したため,以降の検討は次の研究課題にて実施する.
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Causes of Carryover |
2報の学会誌論文の査読が継続中のため,掲載費として繰り越すこととした.なお,2報のうち片方はオープンアクセス化を予定しているため,費用が多く計上されている.
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Research Products
(2 results)