2023 Fiscal Year Annual Research Report
The realization of the high efficient wave power generation using high thrust density linear motor based on the regenerative power maximization
Project/Area Number |
20K14717
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
小山 昌人 三重大学, 工学研究科, 助教 (50804473)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | スパイラルモータ / 波力発電 / 最大電力点追従制御 / 機械インピーダンス制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度では1.巻線製作容易化のための分割構造による新たなスパイラルモータを設計し,従来の一体型と3Dプリンタによる試作品での作業時間・巻線占積率を比較した.従来と比べ作業時間は約半分程度,占積率は10%程度向上となった.また電磁界解析より分割時の強度・精度劣化防止用補助部品を設けたため推力密度については80%程度となったがトルク係数,磁気吸引力係数はほぼ等しい事を確認した.実製作予定であったが従来依頼してきた業者が亡くなり困難となったため,後述の回路シミュレータにより検証することとした.2.この分割型試作機および前年度に提案した海洋波周波数変化に応じた発電効率最大化のためのパラメータ切替手法について,初年度成果であるインバータを考慮した実機模擬回路シミュレータにより妥当性を検証した.前年度に行った理想条件での切替手法数値解析と電流などの時間応答波形に違いはあるが,発電効率は同等であることが確認できた.また,分割型試作機については想定する海洋波周波数帯域(0.1~1.0Hz)において約80~95%の発電効率を保持可能とわかった.従来では0.3Hz以上において40%程度まで効率低下を生じていたが新試作機では大きな効率向上が期待できると示した.3.前年度からの課題であった擬似微分による速度検出ノイズについてスライディングモード微分器(SMD)による改善を行った.SMDでは入力信号の大きさに応じてノイズ振幅が変化したため,入出力信号の正規化・復元を新たに提案し従来の擬似微分と比べて20~50%のノイズ低減に成功した.これにより前年度の課題であった擬似微分による制御性能劣化を改善した.以上より本課題の目的であるスパイラルモータ波力発電特性解明・発電効率最大化/省電力浮上制御同時実現,制御系高性能化,ならびに新試作機による高効率化について実機模擬数値解析により検証,達成できた.
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