2021 Fiscal Year Research-status Report
Real-Time Optimization-Based Autonomous Control of Multi-Robot Systems Under Uncertainty
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20K14761
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山内 淳矢 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教 (60824563)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 制御工学 / 協調自律制御 / 最適化に基づく制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請課題は,不確かさを考慮した実時間最適化に基づくロボット群の自律協調制御システム構築を目指して以下の3点を実施するものである:①環境内の障害物の把握と運動の学習,②地上ロボットとその周辺環境の観測と障害物との衝突回避制御,③実験システム構築と提案アルゴリズムの検証. 課題①に関しては,障害物の把握について,移動ロボットに搭載された距離センサにより得られて点群データから対象物の位置と形状を学習する方法を提案した.提案手法では,データ集合が確率分布にしたがってサンプルされたと考えることで乱択アルゴリズムの理論を適用し,真の障害物との学習誤差について理論的な解析も加えた. 課題②に関しては,昨年度の①で提案した手法で学習した対象物の運動モデルを用いて,ドローン群で協調的に対象物に追従する制御アルゴリズムを提案した.1台の場合に行っていた理論解析についても複数台の場合に拡張し,性能と安定性に関する解析を与えている.また,不確かさがない状況下で,制御バリア関数により衝突回避や充電管理などドローン群の安全性制約を記述し,最適化手法により安全性制約を満たしながら探索を行う制御アルゴリズムを提案した. 本課題③に関しては,地上ロボットの協調制御実験システムの構築に続いて,複数台ドローンを用いた協調制御実験システムを構築した.また,ドローンに搭載されたカメラの情報から対象物上の特徴量を抽出する過程まで含めた,複数台ドローンによる追従実験システムも構築した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題①に関しては,当初の予定通り,障害物の位置や形状の学習まで進んでおり,計画通りの進捗であると評価している.また,関連した内容を国際会議や論文誌にも投稿中である. 課題②に関しては,予定通り,複数台のドローンによる追従制御アルゴリズムの提案を行い,国際会議での発表も行っているため計画通りの進捗であると評価する.目標としていた,不確かさが存在するもとでのロボットの安全性を保証する制御アルゴリズムの提案についても順調に進展している. 課題③に関しては,カメラを搭載した複数台ドローンの実験システム構築まで完了しており,当初の計画以上の進捗が得られていると評価している. 以上を勘案して(2)おおむね順調に進展している,と評価する.
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Strategy for Future Research Activity |
課題①に関しては,昨年度に提案した障害物の位置と形状,運動の学習は各ロボットが取得したデータを中央計算機に送り,集中的に行なっていた.本年度はデータを全体で共有することなく,分散的に学習を行うアルゴリズムへと拡張する. 課題②に関しては,学習した環境モデルに基づき,学習の不確かさを考慮しながら衝突回避を達成する制御則を提案する.また,地上ロボットとドローンとの間に障害物が存在すると地上ロボットを見失ってしまう.そこで,ロボットと障害物の衝突回避だけでなく,視野と障害物との衝突を回避することで可視性を考慮した制御へと拡張する.これらはすべて制御バリア関数により安全性制約として記述可能であると予想されるので,すべての制約式を統合した最適化形式の制御アルゴリズムの提案を目指す. 課題③に関しては,本年度で提案する制御アルゴリズムを実装し,その有効性と実時間性を検証する.
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Research Products
(9 results)