2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20K14801
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
筑紫 彰太 近畿大学, 工学部, 講師 (60756047)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 土砂運搬 / 無人化施工 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,災害時の緊急対応から中長期的な復旧作業における無人化施工システムの構築を目的に,オペレータが介入可能な範囲で無人建機の機能の自律化を行う.地震や台風などの自然災害が発生した際,被害のさらなる拡大を防ぐために,調査や復旧作業を迅速に行い,被害を最小限に抑えることは極めて重要である.しかしながら,土砂崩れ等の二次災害の危険性から人の立ち入りが困難な現場も存在する.そのような現場では無人建機やロボットを用いた災害対応が有効である. 2022年度は,土砂災害現場において土砂を撤去するために,複数台の建設ロボットでの土砂運搬システムの構築に着手した.また,土砂をロボットに積載することなく,効率的に運搬可能な土砂運搬手法の構築に着手した. 複数台の建設ロボットでの土砂運搬システムの研究では,土工環境における複数異種の建設ロボット運用のためのシステムアーキテクチャを提案した.提案したシステムアーキテクチャは,ロボットの構成要素に基づいた上位層,通信層,下位層の3 層構造からなり,異種建設ロボットへの適用が可能な構造となっている.また,土砂特性を考慮した土工シミュレーション環境を構築し,シミュレーション環境において適用可能性を有することを確認した. 土砂運搬の研究では,従来の物体搬送の研究に対して,ロボットに搬送対象を積載することなく,地面に接地した状態で,効率的に搬送可能な方法として,移動ロボットによる球体搬送手法を提案した.提案した球体搬送手法は,滑りのないローラを2輪使用して,移動ロボットの運動状態に応じて,ローラ角速度ベクトルを制御,ローラで球体を制御することで,球体搬送を行う.本研究では,球体とローラの運動状態を精密に計測可能な球体運動計測システムを新規に構築し,球体搬送のための運動学を評価した.また,運動学特性に基づいた球体搬送機構の設計論を提案した.
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