2020 Fiscal Year Research-status Report
再液状化特性に及ぼす水平面内多方向せん断履歴の影響の解明とその統一的評価法の開発
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20K14829
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Research Institution | Public Works Research Institute |
Principal Investigator |
青柳 悠大 国立研究開発法人土木研究所, 土木研究所(つくば中央研究所), 研究員 (40845658)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 二方向せん断 / せん断履歴 / 液状化 / 振動台実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、水平面内に多方向のせん断履歴を与えた際の挙動をスカラー量である「エネルギー」的観点から分析を行い、せん断方向によらない統一的な評価方法を構築し、液状化判定法の高精度化に資する基礎的な研究を行うものである。当該年度では、三次元大型振動台を用いてx方向とy方向に加振を行う二方向せん断履歴を水平地盤に与える実験を行った。二方向せん断履歴を与えた直後に、液状化強度を評価するための指標を得るための所定振幅での加振を行い、二方向せん断履歴が液状化強度に与える影響についての分析を行った。また、二方向せん断履歴を与える過程では、せん断履歴の大きさが液状化強度に与える影響を検討するために、加振レベル(振幅)を大・中・小の3パターンに変化させる実験を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度では、三次元大型振動台を用いて二方向せん断履歴を与える大型模型実験を行った。当初計画では要素レベルでの検討・分析を行う予定であったが、実物レベルに近い規模で検討を行うことができており、詳細なデータ整理ができていないケースもあるが全体としてはおおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
三次元大型振動台で得られたデータ整理を引き続き詳細に分析を行い、エネルギー的観点からせん断方向によらない評価方法の構築を目指す。特に、二方向せん断履歴過程のデータ整理が煩雑であることから、過去の文献等を参考にし引き続き詳細な分析と検討を進める。また可能であれば、要素レベルでの二方向せん断履歴に関する実験も行い、実物規模の実験から得られたデータとの比較・検討を行う。
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Causes of Carryover |
当該年度は大型模型実験を実施したため消耗品等の購入が少なく、予算の執行が遅れている。また、コロナウィルス感染症拡大のため予定していた旅費の使用等に使用できていない。次年度は使用できなかった予算を用いて、二方向せん断履歴を与える要素試験を実施し、今年度行った大規模模型実験とのデータ比較と検証を行う予定である。
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