2020 Fiscal Year Research-status Report
A study on instability mechanism of granular materials by visualizing effective stress transmission in micro scale
Project/Area Number |
20K14830
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
近藤 明彦 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 港湾空港技術研究所, 主任研究官 (80755893)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 粒状体 / 可視化 / 応力発光 / 屈折率整合法 / 有効応力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,粒子単位の作用力状態を発光強度で表す応力発光粒子と屈折率整合法による透明な地盤によって有効応力の推移を粒子単位で可視化することで,力を伝える粒子骨格構造のダイナミクスから地盤の不安定化を解明することを目的としている. 令和2年度では,屈折率整合法による透明な地盤の準備にあたり,溶融石英と流動パラフィンを選定し,溶融石英の粒子に応力発光材料を塗布して応力発光粒子を作製した.また,これらの粒子を用いた載荷実験を行うことで,地盤内部の有効応力の推移を粒子単位で可視化できることを検証し,その画像解析方法を検討した.載荷実験の供試体は,土槽を奥行き方向に2分割して,撮影を行う前側に溶融石英球,後側に応力発光粒子を設置して,その間隙を応力発光材料の発光ピーク波長520 nm 付近における溶融石英粒子の屈折率1.461 と同程度になるよう調整した流動パラフィンで満たして作製した.この供試体に対して,杭模型の載荷実験を行い,杭模型の先端付近で集中した発光が確認できた.発光強度の分布では,局所的に発光強度の高い点がみられ,それらの連なりや分岐など力を伝達する応力鎖という粒状体らしい現象の推移を観察することができた.画像解析にあたり,応力発光材料の燐光に関するキャリブレーションを行うことで,平均発光強度と載荷重に定量的な一致がみられることを示した. 今後は,有効応力状態の異なる地盤を対象とした実験により,発光状態とその推移を観察することで,地盤の不安定化に至る過程の検討を進めていく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに,地盤内部の挙動を確認するための屈折率整合法を用いる材料を選定して発光粒子を作成し,間隙を流体で満たした有効応力条件が明瞭な供試体に載荷実験を行うことで,応力発光粒子への力の作用による発光とその推移を可視化できたことから,概ね当初の予定を順調に達成できている.画像解析方法についても,キャリブレーションを含めて検討を行うことで,載荷重との定量的な一致を確認できたことから,解析手法も確立できたと考えている.また,来年度に実施する有効応力状態の異なる地盤を対象とした実験についても予備検討を開始できていることから,予定通りに進んでいると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度では,令和2年度に検証・確立した内容をもとに,対象とする模型地盤の有効応力状態を透水力や加振による過剰間隙水圧などによって変化させた地盤を対象として発光状態の推移を検討する予定である.また,検討においては,粒子や接点のミクロな情報に加え,応力鎖を構成する粒子数やその発達方向などのメゾスケールの情報,マクロスケールにおける載荷重などの平均的な値といったマルチスケールな観点からのメカニズムの検討を考えている.
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Research Products
(1 results)