2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of interaction-based behavioral model using quantum computing technique
Project/Area Number |
20K14844
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浦田 淳司 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (70771286)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 行動モデル / 相互作用 / 量子コンピューティング |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度に行ったQUBO型の相互作用モデルを基に、量子計算機を用いた実計算を行った。計算した問題は、相互作用の意思決定モデルのローディング問題であり、選択肢数のべき乗の解候補を持つ問題であり、全候補の選択肢組み合わせから最適解を見つける問題はNP-hardである。全列挙型であれば意思決定者数が20までしか計算できない問題を、量子計算であれば意思決定者数が100の場合でも14msで計算できた(D-wave Leapによる計算)。また、得た解も全列挙解と一致しており、厳密解を得ていることを確認した。特に、ユーザー数を増やしても、計算時間の増加はわずかであり、多くのユーザーを計算対象とするシミュレーション計算へも適用可能なことがわかった。 また、相互作用モデルは複数均衡解をもつ場合があるが、実計算の実行解の性質を検証する中で、局所解といえる複数解を量子計算において求めた一部の解が陥っていることがわかった。そのため、この性質を利用した相互作用モデルの複数均衡解の性質の検証を行う必要を明らかにした。 論文レビューにより、相互作用モデルによるローディング計算の対象問題として、車々間相互作用を考慮した車線変更・加減速問題とすることとした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度の成果を基に、量子計算の実行を行うことができ、実際にごく短時間で求解ができることがわかった。量子計算による最適行動の求解アルゴリズムと組み合わせて、最適制御を行うことを目標としており、次のステップとなる。
|
Strategy for Future Research Activity |
開発した相互作用モデルの高速ローディングアルゴリズムを用いた最適化計算の実装を行う。対象は、車々間の相互作用を想定した際に、一部の車両を制御する場合の最適制御問題とする。二段階最適化問題になるため、発展的なアルゴリズムが必要になる。
|
Research Products
(1 results)