2022 Fiscal Year Research-status Report
自動運転の社会的形成に関する分析とまちづくり手法の提案
Project/Area Number |
20K14846
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
大野 沙知子 名城大学, 都市情報学部, 助教 (50754214)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | モビリティサービス / まちづくり / 共助 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、自動運転サービスの成立要件や利用のための仕組みを明らかにし、新たなモビリティ時代のまちづくり手法を提案することが目的である。2022年度は、新たなモビリティサービスとまちづくりの関係について、愛知県春日井市の高蔵寺NTならびに愛知県額田郡幸田町におけるモビリティサービスについて調査を行った。 高蔵寺NTでは、社会実装の実態を把握した。特に2018年度の社会実験からの変化に着目をし、運行主体としてNPO法人が設立されたことによる現状と課題、地域住民の利用意向の変化についてヒアリングを行った。NPO 法人は、住民の共助として実施されていた送迎サービス、新たなモビリティサービスの仕組みづくりとして実施されている自動運転や相乗りタクシーなどの社会実験の結果を踏まえ、地域住民がその担い手となって事業を継承する形で設立されている。ヒアリング調査の結果、将来を見据えて今から備えようという運営側と、将来のことはその時に考えればよいという住民との意識の差が顕在化していることを把握した。 愛知県額田郡幸田町では、モビリティサービスとまちづくりの関係に着目し、共助としての移動手段を地域でサービス展開するための留意点を議論した。具体的には地域住民を対象に実施したアンケート調査を分析した。分析は(1)ボランティア送迎の期待抽出、(2)現在の送迎状況と心理的要因の関係、そして(3) 心理的要因を考慮したボランティア送迎の期待構造の把握である。ボランティア送迎の期待として、移動手段のみならず地域住民のきずなや助け合いを含むまちづくりの視点を考慮したことが特徴である。心理的要因では、送迎遠慮ならびに利他行動を設定した。分析の結果、心理的な要因はボランティア送迎の期待に影響があることが確認できた。その中で、移動手段の期待とまちづくりの期待では異なる変数が影響していることを考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
地域住民や自治体へのヒアリング調査を計画していたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、所属研究機関の研究活動指針等を踏まえ、研究計画に遅延が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、これまでに提案した新たなモビリティサービスの実態を把握するフレームワークに基づき調査ならびに分析を行う予定である。また、まちづくり手法の提案については、都市計画などの既存の指標を整理したうえで、これまでの研究で得た知見をまとめ、新たなモビリティサービスをまちづくりとして進めるための課題について広く議論する予定である。
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Causes of Carryover |
地域住民や自治体へのヒアリング調査を計画していたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、所属研究機関の研究活動指針等を踏まえ、研究計画に遅延が生じ,再延長を申請した. 2023年度は,新型コロナウイルス感染症を鑑み,所属機関の方針を踏まえ,新たなモビリティサービスとまちづくりの関係を議論する予定である.
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Research Products
(1 results)