2020 Fiscal Year Research-status Report
Study on defect detection method by acoustic irradiation induced vibration from UAV equipped with sound source
Project/Area Number |
20K14877
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Research Institution | Toin University of Yokohama |
Principal Investigator |
上地 樹 桐蔭横浜大学, 工学研究科, 研究員 (30766861)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 非破壊検査 / UAV / 音波照射加振 / 欠陥探査 / 非接触音響探査 / コンクリート / 長距離計測 / 欠陥 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで使用していた音源搭載型UAV(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)では、150 mm角未満の欠陥検出の際に、本来検出可能なはずの欠陥が明瞭には検出できていないことがあった。これは、自然風の影響で計測対象面と音源搭載型UAVとの距離が飛行中に大きく変化してしまうために、地上では有効であると確認されていた信号処理が適切に働いていないことによる影響であると考えられた。 そこで今回は、対策としてレーザ距離計を搭載し、計測対象面とUAVの距離をリアルタイムで確認可能な改造を施した音源搭載型UAVを用いて計測を行うため、検証実験を行う場所の選定を行った。この改造により自然風によるUAVの揺動から発生する計測距離の変化を把握することが可能になり、適切な信号処理を掛けることで計測精度の向上が見込まれる。実験場所としては、ドローン前提社会の実現に力を入れている神奈川県の未来創生課の協力により、外壁タイルが施工されている建造物を計測場所として提供して頂けることになった。ただし、現場での検証実験は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が収束したら行われる見込みとなっている。 また、非接触音響探査法に用いられるレーザドップラ振動計(LDV:Laser Doppler Vibrometer)において、計測時の音響加振および周囲の騒音により発生するノイズの低減のため、防音ケースの改良の検討等も実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現状では、音源搭載型UAVにレーザ距離計を搭載して、計測対象物までの距離情報をリアルタイムで確認することが可能になった。この機能を確認するため、神奈川県の未来創生課の協力のもと、外壁タイルが施工された構造物の選定を行い、検証実験の準備を行った。 しかし、実施直前の段階で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が確認され、緊急事態宣言の発令により実験が中止になった。現在も新型コロナウイルス感染症が収まっていないため、検証実験を行うことが困難な状況である。そのため、実用化に当たってのコスト算出や、LDV用防音ケースの改良検討等を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が収束し次第検証実験を実施していく予定である。検証項目としては、レーザ距離計による距離情報を用いた解析の検討、既存の外壁タイル供試体を用いた検証実験および実構造物を対象とした検証実験等が挙げられる。 なお、新型コロナウイルス感染症が収束するまでは、既存データの解析による改善点の洗い出しおよび自然風によるUAVの移動に対応した信号処理プログラムの作成および修正を行う予定である。
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Causes of Carryover |
実験直前の段階で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が確認されたため、緊急事態宣言の発令により実験が中止になった。学会発表に関して、国際学会は海外における渡航・入国制限などが発令されたため、また国内の学会に関しては2020年3月の音響学会が実質中止になったことから、新型コロナウイルス感染のリスクを鑑みて2020年度の学会発表を取りやめた。これらの結果、使用予定の費用が掛からなくなり、当該年度の実支出額が減少し、次年度に繰り越しする形となった。 今後は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が収束し次第検証実験および学会発表を実施していく事で、使用していく予定である。
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