2022 Fiscal Year Annual Research Report
北海道胆振東部地震におけるトレーラーハウスを用いた仮設住宅に関する研究
Project/Area Number |
20K14910
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
土屋 真 東京都立大学, システムデザイン研究科, 助教 (40552287)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | トレーラーハウス / 移動空間 / 災害支援 / 北海道胆振東部地震 / 応急仮設住宅 / 災害復興 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,北海道胆振東部地震で配備されたトレーラーハウスの応急仮設住宅としての利用の実態を,使用中,使用後に分けて調査することにより,トレーラーハウスの持つ設置性の高さ,可動性が災害時にどのように機能するかを明らかにすることを目的としている. 2021年度は厚真町および安平町において利用を終えたトレーラーハウスの再配置の実態を調査した。2022年度は,トレーラーハウス設置事業者への調査によって、業者が取り扱ったトレーラーハウスの再配置の状況について調査するとともに、安平町・厚真町に追加のヒアリングを行い、2021年度に調査した状況と一年後で再配置の状況に変化がないか調査した。 調査結果としては、厚真町で利用された11台のトレーラーハウスのうち5台が再配置されていた。安平町では利用された7台のトレーラーハウスの3台が再配置されていた。導入されたトレーラーハウスの44.4%が再配置されていたことが明らかとなった。利用用途としては、被災者個人の再建住宅として利用されたものが3台、住宅再建が進まない被災者用の賃貸住宅が2台、サテライトオフィスの宿泊施設が2台、サテライトオフィスが1台であった。応急仮設住宅の利用が終了した後、地域の復興や被災者の住宅再建に利用されていることが明らかとなった。被災者がそのままトレーラーハウスに住み続けた事例は、トレーラーハウスの鉄骨シャーシを布基礎に固定することで建築物とすることで恒久住宅としていた。車両であるトレーラーハウスを建築物とする理由として住宅再建の補助金が建築物が対象となっているためである。トレーラーハウスを利用して再建された住宅は、トレーラーハウス設置場所近傍に布基礎を施工し、クレーンを用いてトレーラーハウスを吊り上げ、布基礎に固定していた。令和元年東日本台風による被害でも長野市において同様の事例が確認された。
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