2021 Fiscal Year Research-status Report
近世近代移行期、江戸・東京におけるインフラの維持管理と都市空間の存続過程
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20K14926
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 元貴 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (90828344)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 都市史 / 江戸 / 東京 / インフラ / 維持と存続 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度からの分析作業をふまえ、主に以下の作業を行った。1) 江戸城堀の維持管理に関して、旧幕府引継書(国立国会図書館所蔵)に残される「書上帳」の読解作業をすすめ、その成果を『日本建築学会計画系論文集』に「江戸城堀の維持管理と存続形態」として発表した。2) 近世後期の都市空間再編にかかわって、天保改革に関する史料群、とくに旧幕府引継書(国立国会図書館所蔵)に残される「市中取締類集」の読解、分析作業をすすめ、『建築史学』に論文投稿を行った(すでに審査を終え、採用決定済み)。3) 江戸の個別町研究として四谷塩町一丁目を題材とした分析作業を、東京都江戸東京博物館に所蔵される史料をもとにすすめ、論文を執筆中である。その成果は次年度前半に『日本建築学会計画系論文集』への投稿を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度はCovid-19の影響により史料調査に支障を来したため、オンライン上で閲覧可能な史料に焦点を絞って作業をすすめたため。
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Strategy for Future Research Activity |
継続的にオンラインにて収集できる史料を優先して調査をすすめる方針だが、限界があるため少しずつ文書館や史料館での調査を再開しつつ、分析作業をすすめてゆく。
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Causes of Carryover |
Covid-19の影響により、年度をつうじて「まんえん防止措置」などの行動制限があったため、出張をともなう調査や学会大会などがすべて延期または中止となったため。延期した調査については状況をみながら次年度での実施を模索してゆくほか、申請者の研究機関移動にともない、研究設備環境(史料撮影用機材など)が十分ではないため、予算計画を変更しつつ機材などに予算を割り当てる予定としている。
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