2023 Fiscal Year Annual Research Report
19世紀クリスタル・アーキテクチュア群の建築構法史的位置付け
Project/Area Number |
20K14930
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小見山 陽介 京都大学, 工学研究科, 講師 (40815833)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | クリスタル・パレス / クリスタル・アーキテクチュア / 建築構法史 |
Outline of Annual Research Achievements |
1851年万国博覧会会場として建設されたクリスタル・パレスは、図像学的に後の近代建築に影響を与えたと建築史上位置付けられる一方、同時代に建てられた一連の類似建築(軽く明るい大空間を技術的に達成したそれらの建築は「クリスタル・アーキテクチュア」と19世紀当時呼称されていた)は、クリスタル・パレスの亜種として軽視されてきた。本研究は19世紀英国における真の技術状況・建築的到達点を理解するために、これまで無視されてきた鉄骨造建築の木材使用部位や、亜種として軽視されてきた建築群についても図面情報・現地実測調査等に基づいた位置付けを行い、建築構法史の新たなグローバル・ヒストリーを描こうとするものである。
これらクリスタル・アーキテクチュア群が「誰により、如何につくられたか」を明らかにするために、本研究では2つの小さな論点に分解した。論点1:クリスタル・アーキテクチュア群はいかなる材料でつくられていたのか。論点2:クリスタル・アーキテクチュア群は誰がどのような前提条件下で設計・建設したのか。
今年度は、クリスタル・パレスにおける木材使用箇所を図面の記載情報から特定したうえで、構造的な考察を添えて整理し学術論文にまとめた。クリスタル・パレスにおいて特徴的な鋳鉄梁についても、数値解析と考察を行い、斜材配置に関する構造設計意図を示した。また、イギリス国内外に存在するクリスタル・パレスの類似建築についてリスト化し、その比較のために現地にて実測調査を行った。
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Research Products
(3 results)