2021 Fiscal Year Research-status Report
イタリア北部のアドリア海沿岸及びその周辺における地域形成史に関する研究
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20K14940
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
樋渡 彩 近畿大学, 工学部, 講師 (90793696)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ヴェネツィア / ラグーナ / アクイレイア / アルティーノ / ラヴェンナ / ポルトグルアーロ / エステ |
Outline of Annual Research Achievements |
i) アドリア海沿岸の対象地全体の考については、タブラ・ペウティンゲリアナ(Tabula Peutingeriana)と呼ばれるローマ帝国時代の道路地図の読み込みを行い、その成果を「古代ローマ時代の街道および都市に関する考察――ラヴェンナからアクイレイアを対象として」(日本建築学会北海道支部、2022年6月)としてまとめた。 ii) 個々の都市およびその周辺の考察については、パドヴァとポルトグルアーロを取り上げ、都市景観を形成しているポルティコに着目した。 その成果は「パドヴァにおけるポルティコの形状に関する歴史的考察――サン・ニコロ地区とゲットー地区を対象として」(日本建築学会関東支部、2022年3月)、「ポルトグルアーロにおけるアーチの形状比較に関する研究」(日本建築学会中国支部、2022年3月)としてまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響により現地調査および現地で史料収集できないことで、当初より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
i) アドリア海沿岸の対象地全体の考については、アドリア海沿岸の古代の状況を把握し、そのなかから重要な場所であったアクイレイア、アルティーノ、ラヴェンナを掘り下げて考察を進める。ii) 個々の都市およびその周辺の考察については、パドヴァ、ポルトグルアーロをさらに掘り下げる。コロナ禍が続くため、エステ、ヴィチェンツァなどのすでに調査し、資料を入手している場所を重点的に掘り下げていく。 日本建築学会北海道支部で2022年6月に次の研究成果を発表予定である。①古代ローマ時代の街道および都市に関する考察――ラヴェンナからアクイレイアを対象として ②パドヴァにおけるポルティコの形状に関する歴史的考察――ピアッツェ地区を対象として ③パドヴァにおけるポルティコの形状に関する歴史的考察――ヴェスコヴァド地区とカステッロ地区を対象として 日本建築学会大会で2022年9月に次の研究成果を発表予定である。④16-18 世紀における小都市エステの空間構造に関する研究 ⑤ラグーナ・ヴェネタの歴史的変遷に関する研究
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響により、必要な調査および史料確認が不可能となったため。 次年度は、新型コロナウィルスの影響を受けそうであることから、主に論文発表および投稿や報告書の作成にともなう費用に充てる。具体的には、学会参加費、論文投稿費、資料代、Adobeのソフト代、インクなどの消耗品費、備品費、謝金などに充てる予定である。また、現地調査が可能となった場合は、調査費に充てる予定である。
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