2023 Fiscal Year Annual Research Report
企業の社会的責任とSDGsによる地方創生を考慮したサプライチェーンの再設計
Project/Area Number |
20K14984
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
長沢 敬祐 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (50758159)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | サプライチェーン / SDGs / CSR / 地方創生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は現在企業が所有している施設・設備なども考慮したCSR・SDGsの実践へ向けたサプライチェーンの最適な設計・再設計モデルの開発とそれを用いた分析である.また,地方創生をモデルに取り入れ,企業と地域社会の共生を推し進められるモデルの開発を目的とした.本研究では,(a) 最適化モデリング(b)シミュレーションによる感度解析 (c)実際の企業のデータの処理と適用 の3つの方針を軸に多面的に研究課題に取り組んだ. 2023年度は特にサプライチェーンの強靭化を見据えたサプライヤーの多角化・流通のロバスト化に加え,近年における環境志向・社会情勢の変化・不確実性に対して強いサプライチェーンの設計・再設計モデルの提案に加え,CSRと地方創生も盛り込めるよう推し進めた.また,最終年度であることもふまえ,国内外の学会において成果発表を行い,学術論文として発表・投稿を行った. (a) 最適化モデリング:循環型サプライチェーンの設計およびサプライヤーの多角化モデルの作成と求解を行った.既存のサプライチェーンを変更する場合に雇用・必要労働時間などの変化を評価指標とした分析を行った.それに加え,業種や製品によって多期間での考慮や特殊な販売・流通・回収が必要な場合にモデルの適用範囲や変更の方針,得られる解の分析を行った. (b)シミュレーションによる感度解析:(a)により求められた設計された循環型サプライチェーンが評価指標にどのような影響をもたらすか分析を行った. (c)データの処理と適用:開示されているデータなどから設計した循環型サプライチェーンモデルがどのようなパフォーマンスを示すかを検証した.(a)および(b)の結果と照らし合わせることで,サプライチェーンにおける供給途絶や需要の変動があった場合のモデルと解の頑健さなどの感度の調査を行った.
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