2022 Fiscal Year Annual Research Report
水中鋼構造部材のダイバーレス非接触肉厚測定のための装置小型化と調査システムの構築
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20K14998
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
虻川 和紀 木更津工業高等専門学校, 環境都市工学科, 准教授 (50756731)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 超音波 / 非破壊検査 / 厚み計測 / 鋼構造物 / 水中ロボット |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,申請者らがこれまでに開発を進めてきた超音波非接触式肉厚測定装置(非接触方式)の改良をし,ダイバーレス測定が可能な正確に効率よく安価で客観的に計測する有効な技術開発を目標に研究を行った。まず(1)超音波非接触式肉厚測定装置のセンサー部の小型化の検討を行い,(2)検討した小型センサーを水中ロボットに搭載して室内実験を行った。 (1)超音波非接触式肉厚測定装置センサー部の小型化検討では,φ1in.,φ0.75in.,φ1.5in.の平面型トランスデューサー(OLYMPUS 大口径水浸探触子 1MHz, 2.25MHz )を用いて,① 計測距離の検討,②鋼板厚の精度検証,錆鋼板を対象とした検証について室内実験にて検討を行った。結果,小型の送受波器では,両周波数ともに100mm程度の距離が最適であった。また,正対した状態では,錆びた鋼板でも真値の5%以内の精度で厚さを測定できることがわかった。角度がついた場合には,概ね3°までであれば計測可能である。 (2)測定システムの検討では,水中ロボットの下部にφ1in.の送受波器を取り付けている。当校所有の水路に12mmの錆びた鋼板を垂直に立てて固定し,測定システムを鋼板から100mm程度の距離となるように近づけて測定を行った。結果,鋼板と正対させることが難しく,水中ロボットに100mmの脚を付け改良したが操作性が低下した。チャンピオンデータでは,(1)の実験と同様のデータが得られている。今後,治具の改良や操作性の向上をおこなえば,今まで施設を停止して点検しなければならない,及び点検できなかった危険水域での鋼構造部材の肉厚測定が可能となり,水中鋼構造物の維持管理技術の向上が期待できる。また,本研究により開発した技術を以前開発した既開発装置にフィードバックすることにより、さらなる港湾係留施設の維持管理技術の向上が期待できる。
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Research Products
(2 results)