2021 Fiscal Year Research-status Report
Experimental investigation for quantitative stress assessment of evacuation in smoke by smart device
Project/Area Number |
20K15006
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
清家 美帆 広島大学, 先進理工系科学研究科(国), 助教 (70757244)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 避難 / ストレス / 心拍数 / 煙 / トンネル / スマートデバイス |
Outline of Annual Research Achievements |
実際の災害避難時に,煙濃度が避難限界に達したとしても,避難者は死に至らず,避難限界後にも数分から数時間程度の避難が継続すると想定している.また一定程度避難しない人が存在するとしている.しかしながら,避難限界後の心理的要因と避難行動について明らかにされておらず,避難しないと想定する割合の根拠も不明である.以上から避難者の心理的ストレスと避難行動との相関を明らかにするため,模型トンネル(幅2m,長さ10mの煙体験テント)で実験を行い,煙濃度,ストレス(心拍数とアンケート),歩行速度を計測した.演劇等で用いられるスモークマシンで,模型装置内を煙で満たし,煙濃度を薄(0m-1)・中(0.5m-1)・濃A(1.0m-1)・濃B(1.5m-1以上)の4ケースに対して,被験者にその中に入ってもらい,ルートを移動してもらう.血圧・心拍数測定(オムロンデジタル自動血圧計 HEM-1000)を行い,煙中の心拍数をWahoo社製心拍計にて計測した.煙濃度計測は,レーザー計測にて行った.実験後,煙中どのようなことを感じたのかアンケートを実施する.煙濃度とストレスの相関を求めるため,煙濃度1ケース当たり60名の被験者に参加してもらった.煙濃度とストレスの相関を求めるために,それぞれの煙濃度ケースで,ストレス反応確認項目である心拍数,血圧の上昇率を調べ,実験前よりも実験後に上昇した被験者を「ストレスを感じたグループ」に分類し,それらの速度を調べた. 心拍数・血圧とストレスに関して,これまでの知見との比較を行った.ストレス評価と歩行速度について,性別による違いについて調べ,解析結果を報告した.避難教育の違い(国籍)に関しては,2022年度中に報告予定である.本テーマに関連する業績は,国内学会3編,国際会議1回である.現在,国際誌に2編投稿中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ渦のため,実験に際して最低限の人数でしか実験ができず,データ数の収集に時間がかかったが,得られた結果について,国内学会3回,国際会議1回発表と概ね順調である.今年度は,データ収集をさらに進め多角的に解析できるようにする.
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Strategy for Future Research Activity |
今後個別避難のサンプル数を増やし,解析精度を上げる.アンケート結果の解析も進める.群衆避難実験実施予定である.
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Research Products
(3 results)