2021 Fiscal Year Research-status Report
Multiplane two-photon holographic imaging and stimulation system
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20K15193
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
全 香玉 神戸大学, システム情報学研究科, 助教 (40814778)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 2光子顕微鏡 / デジタルホログラフィー / 光学顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
2光子顕微鏡は生体の深部まで浸透し、イメージングを行う事で、現在のバイオ応用で重要な役割を果たす。しかし、2光子顕微鏡の奥行セクションニングと撮影スピードはトレードオフの関係を持つ。イメージング対象のボリュームを維持しながら撮影スピードを向上するために、本申請では多平面同時スキャン、同時記録方法を提案する。 まず、多平面同時スキャニングを行う為のマルチスポットの生成及び位置合わせ、ホログラフィック刺激のシステムについては、光学系の構築、検証実験及び学術論文発表(X. Quan et al., Neurosci. Res., 2021)を行なった。3次元スポット生成に向けても検証済みである。当初は励起光を分岐し、同じ面内位置に2個以上の奥行が異なる集光点を同時形成することを予定したが、もっと自由度が高い位相型空間光変調機を用いる事に方向転換した。 次に、多平面同時スキャニングから得られた蛍光画像を、平面毎に分離、結像する方法が必要となる。本申請では、奥行き、波長、伝搬方向をマッチングさせたボリュームホログラムを結像面のフーリエ面に設置することで、異なる奥行の画像を面内位置に並べて結像させる方法を提案した。適切な回折角度と奥行の曲率補正値を決める為に、イメージング光路にも位相型空間光変調器を設置して、検証実験を行なった。厚みのある蛍光プレートの表面と表面と、100μm離れた内部の同時スキャニング実験に成功したが、奥行きに離れた結像画像の収差が新たな課題となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
光学系:多平面同時スキャニングと同時イメージング光学系構築済み 数値解析:シミュレーション実装、原理確認済み 実証実験:①多平面励起、ホログラフィック刺激システムについて、面内、及び奥行きシフト確認済み、②多平面イメージングについて、厚みのある蛍光プレート上で2平面以上の同時計測を確認済み 研究実績:学術論文(X. Quan et al., Neurosci. Res., 2021)発表 課題:①マルチ平面励起時、奥へ行く程吸収、散乱、収差の影響を受けやすい為に、各平面の明るさを均等になるように励起光を調整する。②奥行の画像から収差を確認、補正する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
本申請の最後段階では新たに浮上した課題を解決した後に、検証実験、及び実応用に向けたデータを取りまとめ、学術論文として研究成果を発信する。直面した課題として、①各平面の明るさを均等になるように励起光を調整、②奥行の画像から収差を確認した為、補正を行うこと等が挙げられる。 実応用に向けた実験では、名古屋大学の和氣らと共同で、マウスの神経細胞活動を高速に撮影し、評価を行う。同時に、台湾国立大学のYUAN LUOらと共同でボリュームホログラムの制作にも取り組む。ボリュームホログラムを用いる事で、高額な空間光変調機が必要なくなる上に、光の回折効率の向上も予測される。 これらの実験データを纏めて国際的学術論文誌と国内外学術会議に積極的発信する。
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Research Products
(4 results)