2020 Fiscal Year Research-status Report
3次元平衡を考慮した核融合炉における壁熱負荷の時間発展解析
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20K15212
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Research Institution | National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology |
Principal Investigator |
三善 悠矢 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 六ヶ所核融合研究所 ブランケット研究開発部, 主任研究員(定常) (50758638)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ブランケット / 表面熱負荷解析 / 3次元平衡 |
Outline of Annual Research Achievements |
実環境を想定した正確な核融合ブランケットの表面熱負荷解析を行うため、3次元平衡コードの導入、及びテストラン、熱負荷解析コードへの組み込み作業を実施した。また、熱負荷解析モデルの見直し作業を実施した。 3次元平衡コードVMECの導入にあたり、専門家に計算理論、使用方法などについて教えを受けた。専門家は京都に在住しているため、本来ならば研究代表者が青森より京都に出向き、短期間で集中して教えを受ける予定であったが、コロナ禍のため遠隔にて教えを受けた。VMECを使用しての2次元平衡解析を行う技術を習熟した後、典型的な3次元磁場条件であるトロイダルリップルを加えた3次元平衡解析を行う作業を通し、VMECを使用した3次元平衡解析の一般的な使用方法の習熟を行った。本計算を行うために新しい計算機を購入し、VMECのインストール、テストランを実施。使用環境に問題が無いことを確認した。 VMECの結果を熱負荷解析に反映させるため、コードの整備作業を開始した。熱負荷計算コードでは、軸対称磁場と非軸対称成分を別個に入力する必要がある。そのためVMECで出力されるプラズマ電流分布を元にビオサバールの法則により磁場を計算し、軸対称磁場成分を除いた値を計算できるようコードの整備を開始した。 上記作業と平行し、熱負荷解析モデルの見直しを実施した。研究代表者所属機関に属する専門家との議論を通し、磁気面が定義出来る場合、出来ない場合双方に於いて、現行の熱負荷解析モデルに大きな修正を加えること無く対応が可能であるという結論に達した
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3次元平衡コードVMECの導入、及びモデルの見直し作業は終了し、VMECと熱負荷解析コードの統合作業にも着手している。しかし計算結果の有効性確認のための実験データ収集に関しては難航しており、有用な実験データを見つけられていない状況にある。そのためコードの有効性確認のためになんらかの対策が必要なだが、全体スケジュールで見ると概ね順調に推移していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きVMECと熱負荷解析コードの統合作業を実施する。また、コードの有効性確認について、有用な実験データが見つけられておらず、また調査作業も困難となっている。そのため引き続き調査を続行しつつも、コードの有効性確認を行うための別の手段について検討を行い、計算結果の妥当性評価を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
本来旅費として使用する予定であったが、コロナ禍の影響により打合せを全て遠隔で行うこととなった。電磁場計算の為のソフトウェアの購入を想定している。
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