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2021 Fiscal Year Research-status Report

高性能な空気電池用空気極のための酸化物/ナノカーボン触媒のトップダウン製法の確立

Research Project

Project/Area Number 20K15223
Research InstitutionTokyo Metropolitan Industrial Technology Research Institute

Principal Investigator

立花 直樹  地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター, 事業化支援本部多摩テクノプラザ複合素材技術グループ, 副主任研究員 (60633526)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords触媒 / マグネシウム空気電池 / 酸素還元反応
Outline of Annual Research Achievements

窒素ドープ多孔性カーボンとマンガン酸化物からなる複合触媒を調製した。窒素ドープ多孔性カーボンに酸化マンガン(Ⅳ)を混合して得たコンポジットは、窒素ドープ多孔性カーボン単独より高い酸素還元活性を示した。酸素還元反応に対する窒素ドープカーボンの反応電子数は3程度であったが、この酸化マンガン(Ⅳ)を組み合わせたコンポジット触媒は反応電子数が3.9であり、酸化マンガン(Ⅳ)は窒素ドープカーボン上で生成した過酸化水素を電気化学的に還元もしくは接触分解していると示唆された。正極に酸化マンガン(Ⅳ)/窒素ドープ多孔性カーボンを酸素還元触媒として用いたガス拡散電極、負極にマグネシウム合金、電解液に食塩水を使用したマグネシウム空気電池は、酸化マンガン(Ⅳ)/カーボンブラックを用いたマグネシウム空気電池と比較して、最大出力が約1.5倍となった。したがって、主に一次電池として使用されているマグネシウム空気電池において、酸化マンガン(Ⅳ)/窒素ドープ多孔性カーボンは酸素還元触媒として適していることがわかった。しかし、充放電が可能な二次電池としての応用が将来的に期待されている亜鉛空気電池の触媒として使用したところ、充電時に空気極において進行する酸素発生反応に対して安定性が低いことがわかった。これは、結晶性の低いカーボンブラックを用いて合成した窒素ドープ多孔性カーボンが酸素発生反応が進行する貴な電位において、主に炭素酸化反応によって酸化されてしまったためであると推測された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

酸化マンガン(Ⅳ)を窒素ドープ多孔性カーボン中に分散・混合して得たコンポジット触媒による酸素還元の反応機構を明らかにした。また、これをエネルギー密度が大きいことから注目されているマグネシウム空気電池の正極の酸素還元触媒として使用したところ、正極過電圧が極めて小さくなり、最大出力が大きく向上した。したがって、予定していた内容を遂行できたため、「(2)おおむね順調に進展している」と判断した。

Strategy for Future Research Activity

酸素発生反応が進行する貴な電位で安定性が高いと考えられる結晶性の高いカーボン材料を用いて合成した窒素ドープカーボンと酸化物とを組み合わせたコンポジットを調製し、その活性および安定性について評価する。予備実験より結晶性の高いカーボンへの熱処理法による窒素ドープが困難であることがわかっており、乾式ボールミルによる窒化を検討する。

Causes of Carryover

学会がオンライン開催となり予定してた旅費が不要になったため。

  • Research Products

    (2 results)

All 2021

All Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 液相酸化処理したカーボンブラックの熱処理法による窒素ドープとその酸素還元活性評価2021

    • Author(s)
      立花直樹,染川正一
    • Organizer
      2021年電気化学秋季大会(電気化学会)
  • [Presentation] 東京都立産業技術研究センターの紹介とMg空気電池の開発2021

    • Author(s)
      立花直樹
    • Organizer
      第33回 イオン交換セミナー(日本イオン交換学会)
    • Invited

URL: 

Published: 2022-12-28  

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