2021 Fiscal Year Research-status Report
オンデマンドな物質放出システムを目指した高速光応答性分子集合体の構築
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20K15248
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| Research Institution | Tokyo University of Science |
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Principal Investigator |
赤松 允顕 東京理科大学, 理工学部先端化学科, 助教 (70801182)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 界面活性剤 / 分子集合体 / 光応答 / 可溶化 / 放出制御 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
高速で光応答する両親媒性ロフィンダイマーのミセルを利用し、モデル薬物であるカルセインの可溶化・放出挙動のダイナミクスを小角中性子散乱(SANS)装置に光照射ランプと紫外・可視(UV/vis)吸収分光光度計をドッキングさせたin situ計測システムを用い調査した。UV/vis測定からロフィンダイマーのフォトクロミック反応、SANS測定からミセル構造変化、蛍光測定からカルセインの可溶化・放出挙動について、紫外光照射過程おけるそれぞれのダイナミクスを検証した。結果として、紫外光照射にともなう僅かなミセル構造の変化で、速やかにミセル内部のカルセインが放出されることを明らかにした。以上より、両親媒性ロフィンダイマーが形成するミセルを用いたカルセインの放出過程を調べることで、それぞれの階層現象におけるダイナミクスの相関を調べることに成功した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに以下の検討を行い、高速で構造変化する光応答性界面活性剤を用いたモデル薬物の放出過程に関して新たな知見が得られた。
・小角中性子散乱(SANS)装置に光照射ランプと紫外・可視(UV/vis)吸収分光光度計をドッキングさせたin situ計測システムを利用し、両親媒性ロフィンダイマーのミセルを用いたモデル薬物であるカルセインの可溶化・放出挙動のダイナミクスを調査することに成功した。
・UV/vis測定からロフィンダイマーのフォトクロミック反応、SANS測定からミセル構造変化、蛍光測定からカルセインの可溶化・放出挙動について、紫外光照射過程おけるそれぞれのダイナミクスについて時定数を用いた解析を行った結果、紫外光照射にともなう僅かなミセル構造の変化で、速やかにミセル内部のカルセインが放出されることを明らかにした。
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| Strategy for Future Research Activity |
両親媒性ロフィンダイマーのミセル水溶液によるモデル薬物の高速放出制御を可能にし、またその階層的プロセスの理解に成功した。今後は、両親媒性ロフィンダイマーの親水基構造や疎水基構造が、可溶化能やその光応答性やそのダイナミクスに与える影響を評価する。また、ドラッグデリバリーシステム（DDS）への応用を指向し、より長波長領域の光に応答する光応答性分子集合体の構築を目指す。
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Research Products
(6 results)
